ライバー事務所321が主催する「LIVER祭り2026」のDAY2が8月23日(日)、新宿住友ビル 三角広場で開催され、毎年最大の注目を集める「ボーカル王者決定戦」が行われた。事前イベントを勝ち上がった12名のライバーが予選・決勝の2ステージで歌唱力を競い、頂点に立ったのは会社員のjun。審査員2名と会場投票のすべてで1位を獲得する完全優勝となった。

審査はAkira Sunset×SHIROSE+会場投票。「1番見るのは自分らしさ」
ゲスト審査員は2名。乃木坂46をはじめ数多くのアーティストに楽曲を提供し、オリコン年間作曲家ランキングでも実績を持つ作曲家のAkira Sunsetと、3人組グループ・WHITEJAMのボーカル兼プロデューサーで、Snow Manや嵐などへの楽曲提供でも知られるSHIROSEだ。

審査で見るポイントを問われたSHIROSEは、声量やスキルは全員が準備してきている前提とした上で、「1番見るのは自分らしさ」と宣言。予選は12名がワンコーラスずつ歌唱し、会場の観客による投票と、ゲスト審査員2名が上位3名に振り分けるポイントの合計で、決勝進出の3名を決める方式で行われた。
予選|12名12色の歌声。ワンコーラスに懸けた激戦
トップバッターは、ライバー6年目・出場5回目のまさみん。海を舞台にした楽曲を伸びやかに歌い上げ、Akira Sunsetは「1本の映画を見た感じ。ワンコーラスで素晴らしい構成を作ってきた」と、歌詞がしっかり届く滑舌の良さとともに、堂々のステージを称えた。

続く糖質ちゃんは、自身の名前を冠したオリジナル曲を披露。「ア、メイビー」の掛け声を客席にレクチャーし、会場を巻き込んだ。SHIROSEは「声が好き。目を閉じて聴いても前向きになれる声。この声で聴くならバラードも聴きたい」とコメントした。

初のリアルイベント出演となったうなは、リスナーへの感謝を込めたバラードを披露。Akira Sunsetは「フルコーラスを聴いてみたくなる。まだ隠し持っている声量が見えた」、SHIROSEも「明るい声でハイトーンが抜けるので聴き心地がいい」と続いた。

2年連続出場の彩陽は、しっとりとした歌謡曲調のナンバーを堂々と歌唱。SHIROSEは「一言目、1発目が1番良かった。レンジも声量もあって平均点が高い。作曲家として安心して曲を任せられる歌い方」と高く評価し、Akira Sunsetも「僕も1発目が良かったと言おうとしていた」と同調した。

浴衣姿で登場したのは、アーティストとしても活動する藤重政孝。“ギター侍”を彷彿とさせる「拙者」の名乗りで笑いを誘ってから、一転して雅なステージを展開した。Akira Sunsetは「マイクのコントロールは、やっぱりプロはめちゃくちゃうまい。大きくなるところをアタックだけ当ててすぐ抜く。この技はなかなかできない」と熟練の技術を解説した。

会社員として働きながら配信を続ける会社員のjunは、「チーム社畜」と呼ばれるファンのサイリウムを背に、SUPER BEAVERの「ありがとう」を熱唱。SHIROSEは、話し声の時点で説得力があり、一発で音符を捉える力があると分析した上で、「多くの人を感動させるという意味では1番。本当の歌うまい人がいるなと思いました」と絶賛した。

シンガーソングライターのつなきゆうかは、音楽で生きていく覚悟を込めたオリジナル曲「リミット」を披露。Akira Sunsetは「声量が素晴らしい。最初の掴みでバッと場の雰囲気を変える力がある」と評した。

第1回から6年連続出場、唯一の皆勤賞というネケは、フルートの演奏から本日初披露の新曲へ。SHIROSEは「音程の分かりやすさとロングトーン、両方持っている人はなかなかいない。聴いている人からこちらに来させる引力みたいなものは特殊能力」と、その世界観に引き込む力を分析した。

会場と一体になるコール曲を届けたなりちゃんには、Akira Sunsetが「3回目だが今までで1番良かった。セクションごとに明るさが増していく場面転換がうまくなった」と成長を認めるコメント。

明石家さんまのモノマネで会場を沸かせてから一転、「君がいるだけで」を歌った癖たろすSHOWについて、SHIROSEは「開始5秒、10秒で1番盛り上げたのはこの人」と、どんな歌なのかを伝える速さを評価し、「みんなが欲しいものの、1個先の何かを持っている」とユニークな才能を言語化した。

Pocochaで配信するshihoは、キュートなラブソングを歌唱。Akira Sunsetは「1曲の中でめちゃくちゃ成長していた。たった1、2分ですごくいいものを見られた」と目を細めた。

予選のラストを飾った吉良こまりは、和のテイストのパワフルなナンバーで会場を圧倒。SHIROSEは「声量という意味ではダントツで1番。盛り上げる力と歌を聴かせる力、両方を持っている」と締めくくった。

全12名の歌唱を終え、SHIROSEは「4人までは絞ったが、誰を落とすんだというくらいきつい」と苦悩を明かすほどの接戦に。集計の結果、1位通過・会社員のjun、2位通過・癖たろすSHOW、3位通過・まさみんの3名が決勝へ駒を進めた。
決勝|三者三様の渾身のステージ
決勝のトップバッターはまさみん。「初恋サイダー」で会場を一体にし、「最高のステージにしよう。優勝するぞ」と煽りながらのパフォーマンスに、SHIROSEは予選以上の出来だったとし、コントロールできる声量を超えたものを見せようとする気迫が伝わってきたとして、「ぶちかましてますよね」と評した。

続く癖たろすSHOWは、鈴木雅之の「夢で逢えたら」をしっとりと聴かせる路線に転換。Akira Sunsetは「完璧じゃないですかね。途中から拍手してましたよ」と賛辞を送り、ピッチや声量からフェイクに至るまで高く評価した。

そしてラストに登場した会社員のjunが選んだのは、SUPER BEAVERの「人として」。一節ごとに感情を歌詞に乗せ、サビ、そしてラストへと熱量を上げていく歌唱で会場を引き込んだ。歌い終えると、SHIROSEは、序盤から増し続けていく声量に驚いたとした上で、「声質がすごくいい。人間性も乗っているし、歌詞を伝える力、物語を想像させる力もある。いいボーカリストを見たなという感じがします」と語った。

結果発表|審査員・会場票すべて1位の完全優勝。「仕事を言い訳にしたくなかった」
結果発表では、Akira Sunsetが選んだのは会社員のjun。SHIROSEも会社員のjun。そして会場投票も会社員のjun——3つの審査すべてで1位を獲得する完全優勝となった。決め手を問われたSHIROSEは、最後まで迷ったことを認めつつ、「最後は心が震えました」と明かした。Akira Sunsetも、序盤は評価を決めかねていたと明かしつつ、「ご自分の曲なんじゃないかなと思うぐらい来ちゃって。最後に超えてきて、ちょっと泣いちゃったんですね。これが決め手かなと」と、junの「人として」に心を動かされたことを明かしている。

トロフィーを受け取ったjunは「何も言葉が出てこないぐらい嬉しいです。頑張っててよかった」と涙。「毎日、仕事が終わってから配信をつける。仕事を言い訳にしたくなくて、専業に負けないぐらい元気にやるんだとずっと頑張ってきたので、それが報われて本当に嬉しいです」と、会社員とライバーの二足のわらじで掴んだ栄冠を噛みしめた。翌日の予定を聞かれると「朝一で商談があるので、そこから気持ちを切り替えてやっていきます」と答え、会場の笑いと拍手を誘った。
囲み取材では、優勝の決め手を「感謝」と表現。「去年も一昨年もステージには出させてもらったが、応援してくれるリスナーさんは多くはなかった。今回は本当にファミリー総出で応援してもらった」と振り返り、「ただの会社員だったが、それでも人の役に立てることを証明させてもらった。ここに甘んじることなく、1人でも多くの人に喜んでいただける配信を真摯にやっていきたい」と誓った。

囲み取材で明かされた審査の裏側。SHIROSE「まっすぐな歌を大切にしてほしい」
イベント後の囲み取材では、審査の裏側も明かされた。SHIROSEは35点満点の独自の採点表を用意していたといい、項目は「声質、声量、発想力、リズム、ピッチ、オリジナリティ」など。その上で「最後はもう、心揺れる瞬間を作ってくれた人と決めていた」と語った。
junを選んだ理由についても詳細に言及。「声質に対してテクニックを盛るのではなく、声量だけでまっすぐストレートに出すタイプは、今日の中ではjunさんだけだった。Bメロ、サビと来るたびに上がっていって、どこまで上がっていくのかなと。目も涙ぐんで歌詞に感情移入していたので、聴いている人みんなが誰かを想像できる。その状態で最後もっと超えてきたので、みんな泣くわ、と。そういう心の揺さぶられ方をした」と振り返り、「どれだけ歌が上手くなっても、そのまっすぐな感じを両手で大事にしていてほしい」とエールを送った。
Akira Sunsetは昨年との違いを問われ、「去年の方が“歌うま”でプロっぽい人が多かった。今年はそうじゃないところで、特に決勝戦でこの人が立ち上がるんだという人が立ち上がってきた。ギリギリで最後まくったという瞬間があって、それはSHIROSEさんと全く同じタイミングだった」と、2人の審査が最後の決め手で一致していたことを明かした。優勝したjunには「もうちょっと歌い方を工夫すればもっと伸びしろがある。前の2人は結構完成されていたので、もっと行けるというところにも票が入ったポイントかなと思う」と、来年以降のさらなる飛躍にも期待を寄せた。
また、SHIROSEは初めてライバーを審査した感想として「全員に共通していたのは、ぶちかましてやろうという気持ち、やりきる力が強いこと。歌に入る前からどう入ろうかと、試されていることを理解している。ライバーは意識が高いなと思いました」と語り、「ボーカリストは視覚的なことは関係ないと思いがちだが、ライバーさんは自分がどう見えているか、どういう表情から何が伝わるかが標準装備として全員わかっている。ちょっとびっくりした」と、配信で培われたライバーならではの表現力に驚きを示した。
イベント情報
/ 開催名称:LIVER祭り2026 / 開催日程:2026年8月22日(土)〜8月23日(日) / 開催場所:新宿住友ビル 三角広場(東京都新宿区西新宿2-6-1) / 入場料:無料(※一部有料スペースあり) / 主催:株式会社321 / 公式HP:https://liver-matsuri-2026.321.inc/
ボーカル王者決定戦
〈ゲスト審査員〉 Akira Sunset/SHIROSE(WHITEJAM) 〈決勝進出〉 会社員のjun(優勝)/癖たろすSHOW/まさみん 〈予選出場〉 まさみん/糖質ちゃん/うな/彩陽/藤重政孝/会社員のjun/つなきゆうか/ネケ/なりちゃん/癖たろすSHOW/shiho/吉良こまり
〈ライブタイムズ編集部〉