
国内最大級のライブ配信アプリ「Pococha」が、全国の頂点をかけて開催した『Pococha甲子園 2026』。2年連続の出場となった「二階堂ランラン」は、北海道・東北地区予選を1位で通過し、全国大会本戦決勝Diamondステージで4位に入賞した。
Pococha歴7年。35歳でデビューし、現在43歳。マンスリーランキングのトップ10入りを15ヶ月連続で継続中で、自身のライバー事務所を運営しながら現役で配信を続けている。
昨年のPococha甲子園は選手宣誓を務め、「バチバチに戦いに行く感覚はなかった」という。だが今年は違った。全国大会の決勝で新世代のライバーに順位を抜かされ、「世代交代はまだ早いでしょ」という想いで最後まで戦い抜いたと語る。最終戦の90分間、アイテムが途切れる時間は一度もなかった。7年間の歩みと、この夏について話を聞いた。記事の最後には、素顔に迫る一問一答も。
「世代交代はまだ早いでしょ」

ーー入賞が決まった瞬間、最初に浮かんだことを教えてください。
イベントの最終日、90分間、アイテムが途切れる時間がなかったんですよ。
正直、1位から3位までが飛び抜けていて、差も広がっていたので、途中でアイテムが止まってしまうかなと思っていたんです。でも、リスナー様が諦めずに、最後まで押し上げようとしてくれた。3位入賞が欲しかったですし、悔しい気持ちは強いんですけど、最後まで一緒に戦い抜いてくれたという意味で、4位という結果は嬉しかったです。
ーー昨年と今年で、一番違ったことは何ですか?
去年は、そもそもPococha甲子園に出るつもりがなかったんですよ。地区予選の時に「やったら?」と言われて出たら、1位で通過させてもらって。それで選手宣誓を任せていただいたんです。
去年の決勝は、入賞することが目標というよりも、いかに選手宣誓を噛まずにやりきるか、と(笑)。あとは、現場が楽しいので、いかにリスナー様が楽しんでくれるか。衣装にこだわったり、リングライトも多分、誰よりも大きいものを持っていったり。会場の中で「さすが悪ノリだよね」「跡を残していくよね」というイメージだったので、バチバチに戦いに行く感覚はなかったんです。
でも今年は、戦いに行きました。
ーーでは今年は、最初から入賞を狙っていたのでしょうか。
正直、今回1位から3位に入った方たちは化け物級に強いと把握していたので、そこに勝つのは奇跡が起きない限り厳しいかなと。
ただ、決勝の5日間で新しい世代のライバー様に抜かされて。7年やってきたプライドもあるので、そこには負けたくないという気持ちがすごく強かったですね。
ーーでは、若い世代に負けたくないという覚悟で挑まれたんですね。
そうですね。ベテランと新人との「世代交代なんじゃないか」と言われていたPococha甲子園だったので。「世代交代はまだ早いでしょ」という気持ちでいました。若い子には負けてらんないよ、と。
ーー「またこの舞台に戻ってきた」と感じた瞬間はありましたか?
やっぱり、応援してくれるリスナー様の熱量が違ったかな。1年ぶりに「この舞台に戻ってきたな」と感じたのは、それですね。
ライバーもこの1年をかけて頑張ってきますけど、リスナー様も「Pococha甲子園2回目、今年もまたリアルイベントがある」と、そこに重きを置いて熱い応援をしてくれる方がいらっしゃったので。「これこれ」という感じはしました。
ーーどのタイミングで熱量を感じましたか。
ありがたいことに、北海道・東北地域はそこまで参加者が多くなかったので、地区予選は圧勝で1位だったんです。全国大会に入ってからは、みんなが「二階堂が負けるわけにいかないでしょ」という感じで応援してくださって。
地区予選は、去年も1位だったので2連覇したかったんです。そこは絶対に1位通過。全国大会は、自分の中では4位が目標でした。口では「3位入賞したい」と言っていましたけど、現実問題として、という感じですね。だからこそ、諦めずに応援してくれたことが本当に嬉しかったです。
ーーここまで一番支えになった言葉はありますか。
繰り返しになってしまいますけど、「若者に負けないぞ」と言ってくれるリスナー様が多かったですね。「あいつらには負けてほしくない」と。死ぬほど配信しました。命削りましたよ!

ーーPococha甲子園に2年連続で参加しようと思ったきっかけを教えてください。
Pocochaさんが打ち出している、年に2回の大きなお祭りのイベントなので。それに加えて、事務所をやっている兼ね合いもあります。
事務所の子たちにも「Pococha甲子園には出た方がいいよ」とミーティングで話しているので、そんな話をしている中、自分が出ないわけにはいかない。代表としての背中を見せるためにエントリーしました。
ーーエントリーに際して「地元」は意識されましたか?
そうですね、出身が宮城なので。
ファミリーと歩んできた道のり
ーー去年から応援してくれているリスナーの存在は、どう変化しましたか?
強くなったと思います。
うちの枠にはよんよんさんという方がいらっしゃるんですけど、そのボスがメインにいる中で「1人に投げさせないように」「よんよんさんだけには負担をかけられない」という意味で、たくさんの人が支えてくれたのが今回だったかなという気がします。
去年は、今と比べると応援してくれる人数が少なかったんです。そこから一気に増えて、みんなで支えてくれるようになりました。仲間が増えましたね。
ーー増えたのは新規の方ですか。
新規ですね。昔からの人は継続で応援してくださいますし。昔からのリスナー様が枠を支えてくれて、いい枠にしてくださっているので、新しいリスナー様も居心地がいいんだと思います。
ーートップ10入りを15ヶ月継続されています。
Pocochaでマンスリー1位を獲るとか、イベントで1位を獲るのもすごいことだと思うんですけど、継続的にトップ10に入り続けるのって、相当きついんですよ。それをずっと継続してくれている枠です。
誰かがいなくなることもあるんですけど、いなくなっても、次に新しい人たちが生まれてくる。枠の雰囲気がいいんだと思います。
ーー枠の雰囲気について、もう少し教えてください。
Pocochaって、人と人との繋がりだと思うんですよ。
そういう意味で、私を応援しに来るリスナー様というよりは、「二階堂という枠」をみんなで応援しよう、という人が多いんです。「誰々さんがいるから来てるよ」という人もいますし。みんな仲良しなんです。
私に会いに来ている人なんて、そうそういないですもん。オフ会をやっても私は放置プレイですからね。リスナー様同士が喋っていて「私、いなくてもよくない?」みたいな(笑)。柱として自分はいるかもしれませんけど、リスナー様同士の横の繋がりで強くなった枠作りだったのかな、と思います。

配信を続けてこられた理由
ーーライブ配信を始めたきっかけを教えてください。
コロナが始まった頃ですね。周りはみんな結婚してお子様がいて、友達と会う時間もなくて。1人でお酒を飲んでいても、暇だなと。それで、酔った勢いで配信アプリをポチッとつけました。
私は元々美容師をやっていて、主の仕事があったので、お金のために配信アプリをやるという感覚は全くなかったんですよ。美容師という仕事があるから生活はそっちでできるので、本当に適当でした。ひどかったですよ。ひたすらお酒を飲んで、2日に一升瓶を空けてましたもん(笑)。
ーーPocochaを選んだ理由は?
他のアプリもやっていたんですけど、Pocochaの方がコミュニケーションを取る人が多くて、距離感が近いなと思ったんですよね。人間と人間の繋がりというか、そこが決め手でPocochaを選びました。
ーーそこから、どのように変わっていったのでしょうか。
飲み配信を続けていたんですけど、中身のない配信をしているので、なかなか売れなかったです。最初の1年はS帯に上がっていないと思います。周りがどんどん上がっていくのを見ながら、私はずっとそのままでしたね。
それでも、酔っている姿を楽しんでくださる方がいて、少しずつ枠ができてきて。そんな中で、リスナー様のコイン、つまりお金と時間を使って応援してもらっているということに、途中から気づいたんですよ。
ーー何がきっかけで気づいたのでしょうか。
本当に細かい話ですけど、Pocochaに「レインボー」という応援の表示があって、それになるには10万コインが必要なわけですよ。「この人、10万円も使ってるの?」と気づいた時ですね。
その人のお金と時間を私にくださっているのだから、中途半端にやるのは失礼なことなんだろうな、と思って。少しお酒の量が変わりました(笑)。
リスナー様がどういう気持ちでPocochaを応援しているのか、それまではわかっていなかったんです。それがわかるようになってから、配信の中身が変わりました。
ーーイベントに出るようになったのは、いつ頃ですか。
最初の2年くらいは、ずっと配信をしていてイベントには出ていなかったんです。人から言われて出てみたら、何も考えずに出ているのでボロ負けですよね。それで「イベントなんか嫌だ」となって。
でも、よんよんさんと出会って「イベントに出ろ」と。「嫌だ、過去に失敗しているから」と言っても、「出てみたら」と何度も何度もおっしゃっていただいて。それで出てみたら、そこで強くなりました。
ライバー様って、イベントに出ると負けるのが嫌で出たくない、という方が結構いらっしゃるんですけど、元々自分はそっちでした。イベント恐怖症ですね。
でも今は、負けることも考えながらイベントに出ているので。負けたとしても得られるものはあるし、勝っても得られるものはある。挑戦することに意味があるかなと思っています。

ーー辛かった時期のエピソードと、どう乗り越えたかを教えてください。
私は元々フリーライバーで、5年半やったんですよ。デビューしたのが35歳くらいで、今は43になるんですけど、若い子たちの配信アプリだと思っていたので、こんなお酒を飲んでいるおばさんが売れるとは思っていなかったです。
それでも、みんながいろんな応援をしてくださって。マンスリー1位、Pocochaでてっぺんを獲りたいというのが目標だったんです。でも、美容師の仕事をしながら配信もして、睡眠を削って。40を超えていて、体がきつかったんですよ。
それで事務所を作ったんですけど、そこで自分は現役引退のつもりだったんです。これ以上寝ないで配信したら健康を損なうので。事務所を作って、自分は現役を引退しますと。
ーーそこで区切りをつけるつもりだったんですね。
そうです。だから最後の月、ちょうど自分の誕生日月だったんですけど、そこでマンスリー1位を獲っておしまいにしたいと思って走らせてもらって。結局、3位だったんですよ。
でも、マンスリー3位という結果が、私的にはとてつもなく嬉しくて。十分満足したわけです。旧アカウントで「ありがとうございました」と伝えて、事務所を作りますと。
ーーなぜ事務所を作ろうと思ったのでしょうか。
私みたいに、なかなかS帯やその上のランク帯にたどり着けなくて悩んでいるライバー様に、サポートで回ろうと思ったんです。自分も同じように悩んでいる期間が長かったので。それでもマンスリー3位まで上げてもらえたわけじゃないですか。
「誰にでも可能性はありますよ」と。こんな年を取ったおばさんでも行けたんだから、みんな可愛いんだし、いけますよって。そういう夢の配信アプリだと思っているので。
ただ、サポートをするにも、いろんな事務所がある中で、自分が現役でライバーをやりながら事務所をやっている人は限られているわけで。ライバーの気持ちは、ライブ配信をやっている人じゃないとわからないですよね。
ーーそれで、新しいアカウントで再スタートを。
アカウントを新しくして事務所を作って、もう1回リスタートしました。「二階堂ランラン」という名前を1回捨てて、新しいアカウントでどこまでやれるかなと思って。
元々もう現役はやらないと言っていたので、メーターをやるつもりもなかったんです。ただ、配信していないとライバーの気持ちがわからないから、とりあえずつけるという感じで。そうしたらS6に上がって、気づいたら15ヶ月トップ10を走っているという。
名前を捨てて、ゼロから始めてもそこまで来られた。だから、自分で目標を掲げることは大事ですけど、ライバーの価値はリスナーが決めるんだな、ということに気づきました。

配信人生で一番嬉しかったこと
ーー配信人生で一番嬉しかったことは何ですか?
旧アカウントでどれだけもがいても獲れなかったマンスリー1位を、41歳くらいの時に獲れたことですね。
アカウントを新しくして、事務所をやって、いろんな子たちに「こういう風にやったらいいんじゃない」と悩みを聞きながらやっていたことが、自分の成長にも繋がったんだと思うんですよ。そこで獲ったマンスリー1位は、めっちゃ嬉しかったです。
ーー配信を始めて良かったと感じることは何ですか?
オフ会をするようになって、画面上だけの関係だった方と、一緒にご飯を食べる時間を作るようになったんですけど。「二階堂ランランが女性の中で1番おもろいよね」と言われたり、「応援していてよかったよ」と言ってくれるコメントが嬉しいですかね。
ライバーはいっぱいいるわけじゃないですか。その中で「応援していてよかった」と言ってくれることが、自分が頑張れる理由の1つですね。
あとは、普段の日常では出会えないような人たちと出会って、いろんなお話を聞かせてもらって。「そういう考え方があるんだ」「そういう職種があるんだ」と、人生観が変わりました。
ーーPOCO LAND 2026に向けて、今から意識していることはありますか?
去年のPOCO LANDで入賞させていただいて、トロフィーが家にあるんですよ。やっぱり嬉しいので、もう1回入賞したいなと思っています。そのために、まずは仲間集めを頑張ろうかなと。
トロフィーの色は、グレードアップしたいですね。

素顔に迫る一問一答
ーー最近ハマっていることや趣味は?
今は釣りですね。釣り堀に行くか、海浜公園に行くか。「釣り堀キングバトル」という大会があるので、そこで優勝できるように頑張っています。
ーー実は苦手なもの・ことは?
喋ることです。めちゃくちゃ苦手で、人見知りのコミュ障なんですよ。考えて文章を作るのはいいんですけど、いざとなった時に出てくる語彙が足りない人なので、インタビューも毎回しくじってます(笑)。
ーー緊張した時に乗り切るルーティーンは?
ないですね。ずっと「吐きそう、吐きそう」って言ってるかもしれない(笑)。去年の選手宣誓の時もやばかったですよ。唇が真っ青で、噛みまくりました。全員に「噛み噛みやん」って言われましたもん。
ーー休日やプライベートの過ごし方は?
釣りですね。
正直、ずっとPocochaなので、もともとプライベート0人間なんですよ。生の人間に触れ合うのは、2ヶ月に1回くらいリスナー様とオフ会でご飯を食べに行くときくらいで。あとは事務所をやっているので、所属ライバーたちの相談に乗ったり、ミーティングをしたりですね。
釣りは最近始めたんですけど、今までは頭が全部Pocochaだったので。釣りに行ってぼーっとして、デジタルデトックスして、頭を空っぽにして切り替えるみたいな感じです。
ーー最近買ったベストな買い物は?
釣り道具かな。そもそも、ほとんど買い物をしないんですよ(笑)。
ーー自分を一言で表すとしたら?
「戦煌」ですね。戦場で煌めく、という意味で、事務所の言葉としても掲げています。挑戦の中でこそ、人は最も輝くということなんです。
配信も、やる時はもう戦闘民族なんですよ。イベントが終わったら、釣り配信やカラオケ配信でまったりして。ライバーとしてのスイッチが入る時と、オフの時の差が半端ないんです。

ーー気分転換や息抜きの方法は?
釣りですね。本当にそればっかりです。
ーー心の支えになっている言葉は?
事務所の子たちから「社長かっこいいです!」「事務所に所属して良かったです!」と言われることですかね。それを聞くと、ちょっと頑張らなきゃ、ちゃんとした背中を見せなきゃと思います。
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Pococha甲子園 2026
『地元の熱が、はじける夏を。』をテーマに、ライブ配信アプリ「Pococha」が2026年夏に開催した、全国のライバーが頂点を目指す大型イベント。2年目となる今年は総エントリー数が10,500人を超えた。ライバーはゆかりのある都道府県を選んでエントリーし、地元の看板を背負って戦う。
全国6地区での予選、全国大会本戦を経て、8月9日に福岡で全国大会本戦決勝が開催された。決勝は昼の部と夜の部の2部制で、昼の部はPlatinumステージ(A1〜A3ランク)など、夜の部ではDiamondステージ(S4〜S6ランク)とCrystalステージ(S1〜S3ランク)が行われた。冬の大型イベント「POCO LAND 2026」(12月25日開催)とも連動している。
開催期間 全国大会予選(西日本):7/2〜7/6 全国大会予選(東日本):7/3〜7/7 全国大会本戦:8/1〜8/5 全国大会本戦決勝:8/9
特設ページ:https://koshien.pococha.com/
〈ライブタイムズ編集部〉
