
国内最大級のライブ配信アプリ「Pococha」が、この夏初めて開催した『Pococha甲子園 2025』。7月21日、北海道で行われた全国大会決勝で、ジャズシンガーとしても活動する人気ライバー「鈴木陽香」が、Crystal Stageで見事2位入賞を果たした。
昨年の冬の祭典「POCO LAND 2024」での7位という結果をバネに、今回はイベント自己最高となるポイント記録を達成。
「兼業ライバーでも、トップライバーたちと張り合える存在であることを証明したい」。その想いを胸に、彼女はなぜ、この大型イベントに挑んだのか。
“戦友”と呼ぶ仲間やライバルへの感謝、そして「大きなイベントで1位を獲る」という、次なる目標。彼女の挑戦の物語に迫る。
改めて簡単な経歴やライブ配信活動、その他の活動についてそれぞれ教えてください!
元々は名古屋でジャズシンガーとボイストレーナーとして活動していました。
2年半ほど前にライブ配信も始めたところ、配信活動の方が軌道に乗ってきたので、より自分を成長させたいと思い、地元を離れて上京して、現在は東京と地元の2拠点で活動を続けています。
Q1.Pococha甲子園に向けて、どんな作戦や計画を立てて配信に臨みましたか?
「Pococha甲子園」に向けて、ファミリーのみんなにはできるだけコインを温存してもらいたかったので、メーターを追いかける日は2日ほどに絞りました。それ以外の日は、すべて温存デイに設定していました。
その代わり、お忍び配信や新規向けの配信を行ったり、TikTokやInstagramなど他の媒体も活用して、ひたすら仲間集めに集中していました。
Q2.イベントを通じて得た体験、イベント当日の感情や、入賞者発表の瞬間の気持ちを教えてください!
今までで1番の長時間配信をしたことと、無料アイテムを集めることでした。
私はフリーライバーとして活動しているので、事務所に所属しているわけではなく、横の繋がりが薄いため、無料アイテムを集めることがとても大変でした。
普段だとあまり関わることのない方も私の枠にたくさん来てくださり、一人一人が力を合わせたら凄いパワーを生み出すんだなとより感じましたし、そうした交流のおかげで新しい風が吹いたり、自分を知って頂くキッカケが増えたと思います。
また、決勝当日は「みんなで一緒に夢を叶えよう」というポジティブな気持ちで、130万ポイント差があったものの、「絶対に勝てる」と強い気持ちで挑んでいました。YouTubeの公式配信からも「1位の方とずっと接戦だったので応援に来ました」と言ってくれる方がいて、本当に驚きました。苦労したこともたくさんありましたが、自分にできることはすべてやり尽くしました。
入賞発表のときは、1位を取りたかったので正直悔しい気持ちもありましたが、全力でやりきったので後悔はありませんでした。
応援してくださった皆さんの「全力で1位を取るぞ」という熱い気持ちがすごく伝わってきて、誰も諦めていなかったことがとても嬉しくて、泣いてしまいましたね。
Q3.今後のPocochaでの活動や、ライバーとして次に目指したい目標があれば教えてください。
大きなイベント、例えば「POCO LAND」や「Pococha甲子園」で1位を取ったことがないので、1位を取りたいと思っています。
また、マンスリーのバッジ(TOP200)は毎月取れているものの、トップ20のバッジはまだ獲得できていません。次の目標は、トップ20入りを達成することです。
私はフリーライバーとして活動しつつ、兼業で他の仕事もしていますが、そんな中でも多くのライバーさんたちと真剣に競い合い、張り合える存在であることを証明したいと思っています。
Q4.いつも配信を応援してくれるリスナーさんやファミリーはどんな存在ですか?
私は表に出る立場なので、笑顔を届けたり、幸せを届けたりすることは、自分の仕事だと強く思っています。
でも、毎日のことなので、どうしてもできない時や、自分の感情が出てしまったり、弱い部分が見えてしまうこともあります。
そんな時でも、みんなが毎日私のことを見てくれているからこそ、ちょっとした変化にも気づいてくれて、いつも温かく見守ってくれたり、支えてくれるかけがえのない存在です。
私は決めたらとことん突き進むタイプで、なりふり構わず、自分の意見を曲げずに進んでしまうこともあるんですけど、そういう時もみんなは私の意見を尊重してついてきてくれて、全力で応援してくれています。本当に感謝しかないです。
Q5.イベント期間中、一番印象に残っているリスナーさんとのエピソードはありますか?
無料アイテムを集めなければいけなかったり、締め時間には無料アイテムの数が重要だったり、上位に入らなければいけなかったり、メーターも追わなければいけなかったり、イベントのポイント順位も気にしなければいけなかったり…。
やらなければいけないことがたくさんあって、頭がいっぱいになってしまうこともありました。
さらに、新しい人にルールや説明をしなければいけなかったりで、本当に余裕がないときもありました。
そんな時に、みんなが「僕はメーター見ておくね」や、「他のライバーさんのところに行って、無料アイテムを持っている人がいないか聞いてみるね」と自発的に声をかけてくれて。
たくさんの初見さんが自分の枠に来てくれた時も、私は「説明しなきゃ、説明しなきゃ」と焦ってしまっていたんですが、リスナーさんは私の良いところを見せるために「今はちょっと歌ってあげようよ」などと声をかけてサポートしてくれたことが、本当にありがたかったです。
おかげで、新しいファンやコアファンも増えました。苦しかったイベントではありましたが、良いこともたくさんあったなと思っています。
Q6.ライバーを始めたきっかけ、配信を始めた当初のこと、現在のライバーとしての活動について教えてください。
私がライブ配信を始めたきっかけは、ボイストレーナーとして活動している中で、生徒さんの中にいろんな媒体でライブ配信をしている方がいたことでした。
その中でPocochaをやっている子が、「陽香先生、多分Pococha向いてると思いますよ」と言ってくれて。
また、ジャズシンガーとして名古屋で活動していたとき、ライブ配信で活動している人がほとんどいなかったので、誰よりも早く始めることが大事だと思いました。
まだ誰も取り組んでいないことにチャレンジしよう、自分の知名度を上げたい、もっと自分の存在を知ってもらいたいという気持ちで、約2年半前にライブ配信を始めました。
当初は歌を中心に歌うだけで、アイテムリアクションなどは全くやっていませんでした。
ただ、S帯に上がるにつれて徐々にアイテムリアクションを始め、それがすごく楽しくなってきて、今では「リアクション芸人枠」と言われるほどになりました。
歌わなくてもメーターが作れるようになったり、喋りも上手くなって評価をいただけるようになりました。
最初はフリーライバーだったので、Pocochaの仕組みを教えてくれる人が周りにいなくて大変でした。
歌の活動をしている中で、ファンだった方が一緒にPocochaを始めてくれて、みんなで一緒にPocochaの使い方を覚えていった感じです。
私は面白エンタメ枠のような感じでやっているので、歌だけでなく雑談もしています。
今回のイベントでもPocochaの「探す」機能から「話が面白くて降りてきました」と言って配信に来てくれたり、2日前に出会った方が決勝で10万コインも使ってくれたりすることもあったんです。
Q7.今回Pococha甲子園にエントリーしたきっかけ、またエントリーに際して「地元」や「ゆかりのある地域」などは意識されましたか?エントリーした地域への思いが何かあれば教えてください。
甲子園にエントリーしたきっかけは、去年のPOCO LANDに出場して7位だったことから、リベンジしたいという気持ちが強かったからです。
地元の愛知出身ということもあり、中部地区から出場しようと決めました。関東は参加者が多すぎて1位を取るのは難しいと思ったので、地元の中部地区で勝負することにしました。
中部地区には今回1位を獲得したMiMiさんもいて、大変でしたが、やはり地元が大好きなので、地元代表として出場し、良い結果を親や地元の皆に報告したいという気持ちがありました。
Q8. Pococha甲子園を通して、同じ地域のライバーさんなど、他のライバーさんとの交流はありましたか?
たくさんの応援がありましたし、いつも仲良くしているライバーさんも協力的に動いてくださいました。ファミリーのメンバーが「鈴木陽香さんのところに行ってあげてください」と書き込みをしてくれたり、Instagramのストーリーで応援を呼びかけてくれたりもして、新しい繋がりが増えました。
また、決勝は北海道なので、普段から仲良くしている北海道のライバーさんと実際に会うことができて、とても良い機会になりました。
ライブ配信を通して全国にいろんな知り合いができたことが、本当に嬉しくて、そういうつながりがあるのがとても良いなと思っています。
ーー苦しいイベント期間を共に戦ったライバーさんにメッセージはありますか?
これまで参加してきたイベントの中で、自分にとって最高のポイントを達成することができました。この記録を更新できたのは、一緒に戦ってくれた仲間や参加者のみなさんのおかげです。毎日接戦で、みんなが本気で挑み続けていたからこそ、自分も最高の記録を出せました。本当に戦友であり仲間に感謝しています。
Q9. POCO LAND 2025に向けて、今から意識していることがもしあれば教えてください!
今から意識していることは、「POCO LAND」独自のルールです。
まだ詳細は発表されていませんが、前回の「モダンルール」のように、次回も何か特別なルールが採用される可能性を考えています。
今回でいうと応援バーストが他の方に比べてまだ全然足りていなかったと感じています。応援してくださったリスナーさんのコインを存分に活かせなかったのは自分の責任だと思っているので、もっと多くの方に応援してもらえるライバーにならなければと思っています。新しいリスナーさんや、自分を熱く応援してくださる方をさらに増やしていきたいです。
Q. 最後にファン、読者にメッセージをお願いします!
本当に私のことを応援してくれて、みんなで本気で1位を目指して頑張ってくれて、毎日支えてくれてありがとうございます。
ライブ配信は毎日のことで、自分の弱い部分やいろんな面が出てしまう瞬間もあるんですけど、そういう時も「弱いところを出せるのは強い証拠だよ」とリスナーさんが言ってくれたり、いつも優しい言葉をかけてくれるおかげで、昔は短所だと思っていた部分も「ハルちゃんの人間らしくてすごくいいところだね」って褒めてくれるんです。
そうした温かい言葉のおかげで、ライバーを始めた当初よりも今の方が自分に自信を持てるようになりました。
いつも私のことを好きでいて応援してくれて、本当にありがとうございます。
うちのファミリーは、男性も真摯な方ばかりで、女性リスナーさんもいて、みんな性格が良い人ばかりです。ファミリー内で揉め事が一度もないのが、私の枠の自慢です。
ライブ配信は人数が増えれば揉め事が起きやすいイメージがあると思うんですけど、うちの枠は全然そういうことなく、平和で楽しく配信できています。
配信に偏見を持っている方もいるかもしれませんが、本当に温かい場所なので、新しく来てくださる方もいつも温かくお迎えしているので、ぜひ一度、うちの枠に遊びに来てほしいです。
〈ライブタイムズ編集部〉