
国内最大級のライブ配信アプリ「Pococha」において、最も栄誉ある称号の一つ「マンスリーランキング1位」。2025年2月、その頂点に輝いたのがLIVESTARに所属する一花だ。
コアファン400人超を初月に達成し最短で最高ランクであるS帯に到達、配信開始52日でS6へ。
華やかな実績の裏側には、多くの挫折と、想像を超える重圧があった。
LIVETIMES独占インタビューでは、
・「配信2日目でマンスリーランキング1位を宣言」した理由
・1ヶ月配信上限220時間を走り切る“ガチ月間”の舞台裏
・涙をこらえたバースデーイベント敗北と、そこからの大逆転劇
・マンスリーランキング1位の先に描いた“マネジメント”への挑戦
目指したきっかけから、頂点に立つまでの心情を余すところなく語ってもらった。
ライバーとして飛躍を狙うあなたにも、そして一花を支え続けるファンにも、読み進めるほどに熱量が伝染してくるはずだ。
彼女が掴んだ「夢は本当に叶う」という証明の物語を読み進めてほしい。
改めて自己紹介をお願いします
配信歴は2021年8月スタートなので、現在3年7ヶ月ほどになります。
普段の配信は雑談がメインで、ときどきコスプレ配信もします。
ーー雑談ではどんな話題が多いですか?
基本的にリスナーさんに寄り添う形です。私が一方的に話すというより、リスナーさんの話を聞き、それに返していくスタイルですね。
ーーコスプレはどのようなタイミングで?
イベントなど “ここぞ” という大事なときだけです。
ー マンスリーランキング1位を目指したきっかけと覚悟 ー
マンスリーランキング1位を目指したきっかけ、決意したタイミングは?
配信を始めて”2日目”で決意しました。
最初に「コアファンを○人集めたい」と目標を掲げたら、「それは無理だよ」と言われることが多くて、悔しかったんです。
でも目標を達成したとき、仕事で初めて“こんなに夢中になれるもの”を見つけたと感じました。
「絶対この業界で1位になりたい」と思って、その日から毎日言い続けていました。
ーー2日目ですでにそう思ったんですね。
1位を取った経験が人生であまりなかったので、「何かで1位になりたい」と思っていたとき、ちょうど配信に出会ったんです。
ーーなるほど、2日目から目指すことは決めていて、そこから1位を取れる確信が出てきたのはいつ頃ですか?
根拠のない自信は常にありました。ただ挫折もたくさん経験しましたし、「遠すぎる」と感じて心が折れそうになったこともあります。それでも自分で小さな目標を立て、少しずつ達成していくうちに自信へと変わっていき、「いつか必ず1位を取れる」と信じていました。
ーーそうした努力を重ねる中で、「本当に1位を取れる」と感じたタイミングはいつ頃ですか?
最初は時間がかかるとも思っていました。でも、マンスリーのトップ20・トップ10に上がったときや、TikTokのリスナーさんが一気に増えたときなど、「本当にいける」と強く感じる瞬間がありました。
1位を目指すと決めたとき、具体的にどんな準備や学びを積み重ねましたか?また、その過程で心境にどのような変化がありましたか?
トップライバーさんの配信を徹底的に見て勉強しました。サブ垢でファミリーに入って、成功パターンを探ったりもしました。
ただ、S6に上がったとき目標に夢中になりすぎてリスナーさんが離れてしまったこともありました。そこで向き合い方を見直し、周りを見るようにしました。
――配信初期から高い「コア目標」を掲げた経緯は?
配信前にリス活(※リスナー活動)を徹底して、どれくらい配信時間を取れば上に行けるかを研究しました。私自信、結構アイテムを投げてコアも取りながら勉強して、このくらいのコア数を達成すればすごいと言われるラインを最初から把握し、「じゃあ最短でここを目指そう」と決めたんです。毎日目標を立てて取り組んだ結果、想像以上のスピードで伸びました。
――配信を始めた直後から感触はありましたか?
1回目の配信で「配信は自分に合っている」と感じました。部活みたいで楽しくて、2日目には“終われまてん配信”でコア集めをしたんです。「無理だ」と言われる目標を次々クリアしていくのが、とにかく楽しかったんですよね。
ー 1位を目指すための努力と戦略 ー
実際に1位を目指し始めた時、どのような戦略を立てましたか?
正直、2月はトップリスナーさんたちと「今月はきついかも」と話していましたが、それでもチャンスはいつ来るか分からないので徹底的に準備をしました。
1か月の予定をすべて空けて「どうやったら盛り上がるか」「みんなが見たいのは何か」を考え、挑みました。
ーー月初からスケジュールとやることを決めるんですね。これは毎月?
ガチ月間(※本気でマンスリーランキング上位を狙う月)の時は徹底的にやっています。
ーー企画内容で言える部分はありますか?
・「コアを〇人集める」
・トップリスナーさん以外で「このアイテムを何百個集める」
などの目標を設定しました。団結力が生まれるし、達成したら特別なコスプレ配信をや、特典となるものを用意してリスナーさんが見たいものを考え、盛り上げるようにしています。
ーー配信スタイルは変えましたか?
基本は変えません。
ーー配信時間はガチ月間とそうでない月で違いますか?
本気でマンスリーランキング上位を目指す時は約2倍になります。いけると思ったガチ月間は月間220時間くらい、上限まで配信します。
ーーリスナーさんとの作戦会議は?
リスナーさんに提案していただいたのですが、アプリ内のファミリーだとスパイがいるかもしれないので、Instagramのグループメッセージで信頼できるトップリスナーさんだけを集めて会議をしました。情報が漏れないよう徹底していましたね。
他のライバーとは違う「工夫したポイント」や「特に努力したこと」があれば教えてください。
“成功するまでやる”のは当たり前なんですけど、私がより重視したのは “人間力” です。
配信初期は、正直そこが低かったと思います。
自分のことで精一杯で周りが見えず、例えばお礼をするのも遅かったりして。
「この子は違う」「本当にリスナーさんを大切にしている」と思ってもらえるよう、人と差をつけることに一番フォーカスしました。
ーー“人間力”というのは、リスナーさんへの気配りや思いやりの部分ですか?
はい。リスナーさんがいないと成り立たない仕事なので、そこだけはずっと謙虚に。
リスナーさん第一です。
リスナーさんが「きつい」と言えば絶対やらないし、「挑戦してみたら?」と言ってくださったら挑戦します。アイテムで応援していただく分、どうやってお返しできるか。周りのライバーさん以上に大事にできるかを常に考えるようになりました。
ーーなるほど。本質的な部分を理解していったわけですね。
一般的にS帯(S6)到達が大きな目標で達成するとリスナーさんが離れるタイミングだったりもするかと思います。他にもそのようなタイミングはありますか?
トップリスナーさんとうまくいかなかったり、ぶつかり合ったりして離れてしまうことも何度もありました。
そのたびに自分の至らなかった点を振り返り、改善しないと同じことの繰り返しになります。思いやりや感謝を伝えること、お祝いをすることなど人と人の仕事ではそれが一番大事だと思うので、ずっと心がけています。
ーー「2日目から1位を目指す」とおっしゃっていましたが、参考にしたライバーさんはいますか?
トップライバーさんを何人か参考にしていました。
ーー差し支えなければ、どなたですか?
まゆぴちゃん をすごく尊敬していました。
ーーどんなところを?
コスプレ配信が少し似ていると思ったので、「どうやって盛り上げているんだろう?」とか、リスナーさんが見入ってしまう配信でコアも多かったので、ずっと見て学んでいました。
ー 1位への挑戦とプレッシャー ー
マンスリーランキング1位を目指す中で、どのようなプレッシャーを感じましたか?
まず、2年前に初めてマンスリー1位を目指したとき、みんなに「1位を取る」と宣言したんですが、あれほどのプレッシャーと苦しさがあるとは思っていませんでした。トップライバーの方々への尊敬がより一層強くなって…その時の結果は3位でした。
今回の挑戦もそのリベンジ。2年前も、昨年も3位でしたから「また逃したらどうしよう」という怖さがありました。リスナーさんがここまで応援してくれているのに掴めなかったら…と考えると本当に怖くて。
最後は泣きながら配信していた日もありました。
それでもマイナス発言はしないと決め、「絶対取れる」と自分に言い聞かせ、リスナーさんにも伝え続けました。諦めない姿を最後まで見せる、それだけを考えて戦っていました。
ーーすごいプレッシャーですね。プレッシャーを払拭する方法はなさそうですね。
逃げないことしかないです。
特に苦しかった瞬間があれば、それをどのように乗り越えましたか?
バースデーイベントで「くすみブループロフィール」イベントに出場し、1,000万ポイントを超えたんですが2位だったんです。それが終わった直後にマンスリーランキングで1位との差も僅かで……「またあと一歩届かなかったら」という恐怖が襲いました。
けれどポジティブに考え直したんです。「みんなが見たいドラマを作れるかもしれない」と。悔しい気持ちは我慢せず、配信で泣きながら正直に話して、「今までチャンスがあれば必ず挑戦していたように、みんなが作ってくれたチャンスを最後まで諦めたくない」と呼びかけました。その結果、リベンジを果たせたんだと思います。
そのイベントの負けがなかったら1位を取れていなかったと思います。
目標に向かう上で、どんな方法で自分を奮い立たせましたか?
「やるしかない。」ただそれだけでした。
逃げるという選択肢はありませんでしたね。
ー 実際に1位を獲得して感じたこと ー
実際に1位を獲得した瞬間のお気持ちは?
『夢って本当に叶うんだ』と、震えました。
もちろん嬉しかったんですけど、正直すぐに次の目標を考えている自分もいました。
ーーその目標とは?
マンスリーランキング1位を獲ったらマネジメントをしたいとずっと話していたので、新しくマネジメントにも挑戦していきたいです。
一花さんにとって、応援してくれるリスナーの存在はどれほど大きなものでしたか?
すごく大きいです、もう本当に……。でも「くすみブループロフィール」イベントが終わった時、ポイントもすごかったし、もう一つイベントに出るのは負担になると思って「出ない」と伝えたんです。そしたらみんなが「マンスリーランキング1位を目指すために出よう」と言ってくれて、DMもたくさん届きました。その場では返事をしなかったんですが、それで「最後にイベントへ出よう」と決めて、結果的に1位を逆転できました。
ーー出ないという選択肢もあったんですね?
はい。リスナーさん第一だからこそ、きつそうなら出ない、でも最後までやる。そんな考え方でした。
ーー結局は出て正解でしたか?
正解でした。
1位を獲得するまでや配信でトップを目指す期間で、自分自身に起きた変化はありますか?
人として成長できたと思います。親や事務所の方からも「大人になったね」「本当に成長したね」と言われることが増えましたね。
ーーそれを特に実感したのは、どのような場面ですか?
2〜3年前、大きなトラブルが続いた時期がありました。その解決に向き合う中で「本当に変わったね」と言われました。
あとは自信がついたことですね。
ーー自信を得られたのは、どんな瞬間でしたか?
周りに「難しい」「無理だ」と言われていた目標を達成し、みんなが黙った瞬間です。
ーー事務所の方から「成長した」と言われたのも、その頃でしょうか?
そうですね。
ーーどのあたりを見てそう感じてくれたと思いますか?
おそらく内面ですね。考え方や、何かあった時の対処の仕方です。配信を始める前より、人への思いやりが確実に増したと自分でも感じています。
1位を獲得した今だからこそ言える「トップを目指す上で最も大切なこと」を教えてください。
まずは自分を信じることができないと、目標に挑戦することも、その目標を叶えることもできないと思います。
「難しい」「無理だよ」といった批判的な言葉を掛けられたときこそ、それを力に変えて「見とけよ!」ぐらいの気持ちで自分を信じ、成功するまで試行錯誤を続けることが大切です。
そして先ほども言いましたが、最後にいちばん大事なのはやっぱり人間力。
「この子気になるな」「応援したいな」「見ておきたいな」「何か他の子と違うな」と思ってもらえる、そんな“応援したいと思わせる人間力”が一番大事だと思います。
ー今後のライブ配信での目標や最終的な夢を教えてください。
最終的には、配信業界がすごく好きなので“マネジメント側”に回りたいと思っています。
例えば、私が教えた子が事務所年間売上1位になったり、マンスリーランキング1位を獲る。そんな姿を見るのが今の夢です。
ーー今、すでにマネジメントはされているんですか?
まだしていません。どのタイミングで始めようか悩んでいて、「マンスリーランキング1位を獲ってからマネジメントがしたい」と決めていました。今、いつスタートするか考えているところです。
ーー事務所を立ち上げる形ですか? それとも現事務所で?
マネージャーとして、今の事務所でやる予定です。
ーー事務所「LIVESTAR」は好きですか?
好きですね。
ーーSNSを拝見してると伝わってきます。
本当ですか(笑)
S帯やマンスリー1位など何かを達成するたびに、本当に大きくお祝いしてくださいます。
しかも初期の頃からずっと私を信じて応援してくれていました。周りに「無理だよ」と言われたときでさえ、事務所は信じ続けてくれたんです。だから今度は自分が応援する側になって、同じようなサポートをしてあげたいと思っています。
最後に、応援してくれたファンや視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
初期の頃から今もそうなのですが未熟な私からずっと離れずに、何度も挫折して苦しかった時にも応援してくださった方々、そして今は枠にいなくても少しでも関わってくださったすべてのリスナーさんのおかげで、この“1位”があると思っています。本当に感謝しています。
リスナーさんがいてくださるからこそ、私は配信を大好きでいられるし、続けられるし、夢を持ち続けられます。これからもよろしくお願いします!
そして読者の皆さん、Pocochaはファミリー感がとても強く、他の配信アプリよりも一人ひとりと深く向き合える “温かい居場所” をつくれる場所だと思っています。私にとっても大好きなプラットフォームです。
私自身、ここで人としてさらに成長し、「関わってよかった」と思ってもらえる存在になれるよう、日々配信に向き合っています。ぜひ一度、遊びに来てください!
〈ライブタイムズ編集部〉