
国内最大級のライブ配信アプリ「Pococha」がこの夏初めて開催した『Pococha甲子園 2025』。7月21日、北海道で行われた全国大会決勝で、プロのサックス奏者としても活動する人気ライバー「永井香織」が、見事5位入賞を果たした。
Pocochaのマンスリーランキングを2度制し、コアファン数では歴代1位の記録を持つ、まさに“レジェンド”の一人である彼女。 なぜ、7年以上のキャリアを経た今もなお、最前線で挑戦を続けるのか。
その原点は、テレビで偶然見つけた「ライブ配信アプリ特集」。
“オンラインのストリートライブ”と感じた新たな音楽の届け方だった。
「音楽」と「ライブ配信」を知ってもらう架け橋になりたい。その揺るぎない信念を持つ彼女が『Pococha甲子園』という特別な舞台で、何を感じ、何を得たのか。その“新たな景色”に迫る。
改めて簡単な経歴やライブ配信活動、その他の活動についてそれぞれ教えてください!
ライブ配信歴は、2025年7月で7年8ヶ月になります。
Pococha歴は6年8ヶ月で、その前は17LIVEで1年間活動していました。
ーー配信以外の活動について教えてください。
サックスは中学校から始めて音楽大学を卒業し、現在プロとして活動しています。
普段は配信とサックスの演奏活動のほか、自分で会社も経営しています。
Q1.Pococha甲子園に向けて、どんな作戦や計画を立てて配信に臨みましたか?
今回はルールがいつものイベントとは少し違い、複雑な部分があったため、私もリスナーさんも理解するまでに時間がかかりました。
例えば、このアイテムは本選で使えるのか、どう反映されるのかといった細かい点は、実際に始まってみないとわからない部分もありました。
そのため、リスナーの皆さんと何度もルールを読み解き、作戦を立てて相談するなど、今までのイベントとはまた違った話し合いがたくさんありました。
ーーここまで準備が必要なイベントは過去にありましたか?
POCO LANDのときにも応援バーストのようなルールはありましたが、無料アイテムを3種類集めていくというやり方は、これまでになかった新しいパターンだったと思います。
今回の予選では、地域ごとにアイテムを集める仕組みで、それぞれの地域が分かれていました。
事務所のライバーさんとも相談して、私は関西で出場していたので、関東のメンバーには関東のアイテムをみんなでプレゼントしようとか、「この時間にみんなで行くね」といった連携を取りながら進めました。
リスナーさんだけでなくライバー同士も力を合わせて取り組むというのは、今回が初めての経験だったと思います。
Q2.イベントを通じて得た体験、イベント当日の感情や、入賞者発表の瞬間の気持ちを教えてください!
今回、一番大きかったのはいつもとは違うルールがあったことです。
少し間が空いて、来られなくなっていたリスナーさんも、無料アイテムをプレゼントできる機会があったことで久しぶりに戻ってきてくれた方が多く、新しいリスナーさんも来てくれるきっかけになったと感じています。
これまでのイベントと比べても、初めて来てくれた方や久しぶりに顔を出してくれた方がたくさんいて、本当に嬉しかったですね。
イベント当日は、緊張するタイプではないので、とにかくやり切ることだけを考えていました。
自分のライブが終わってすぐに北海道に向かうというスケジュールだったため、まずは元気に過ごせればいいなと、楽しむ気持ちで臨みました。
入賞発表の瞬間は、忙しい中でも自分にできることは全てやり切ったという実感がありました。
もちろん3位以内を目指していましたが、5位という結果も本当に素晴らしいと思っています。リスナーの皆さんと一緒に全力を尽くせたことで、とてもすっきりとした気持ちになり、何より「ありがとう」という感謝の思いでいっぱいでした。
Q3.今後のPocochaでの活動や、ライバーとして次に目指したい目標があれば教えてください。
ライブ配信は、とても魅力的で可能性に溢れたものだと感じています。
私は音楽をメインに配信しているライバーなので、音楽をやっている方や、まだ配信を始めていない方々にも、このライブ配信の魅力をもっと知ってもらいたいと思っています。
そして、その架け橋になれたらいいなと、常に考えています。
また、Pocochaでの目標としては、オフラインイベントで3位以内に入賞することです。
さらに、多くの方に私の配信に来てもらい、人を増やしていきたいと思っています。
Q4.いつも配信を応援してくれるリスナーさんやファミリーはどんな存在ですか?
Pocochaのファンの方たちを「ファミリー」と呼ぶ文化は、私は本当に素敵だなと思っています。
ほとんど毎日配信しているので、体調が悪い時や気分が落ち込んでいる時も、楽しい時も、いつもファミリーと一緒に過ごしています。
そして、温かく見守ってくれていて、まるで家族のような存在です。むしろ家族以上かもしれません。
私のいろんなところを認めて、見守ってくださってる大切な存在です。
Q5.イベント期間中、一番印象に残っているリスナーさんとのエピソードはありますか?
リスナーさんたちがルールを一生懸命理解しようとして、「こうした方がいいんじゃないか」とたくさんアドバイスをくれたのが、とてもありがたかったです。
また、58ヶ月ぶりに戻ってきてくれた方や、誕生月を覚えていて1年ぶりに来てくれた方など、久しぶりの方がたくさん遊びに来てくれて、本当に嬉しかったです。
名前は知っていたけれど、参加のタイミングがわからなかったというライバーさんたちも、今回のイベントをきっかけに来てくださって、最終日まで応援してくれたり、ファミリーに入ってくれたり、縁がどんどん繋がっていきました。
これが今回のリスナーさんたちとの、すごく大きなエピソードだと思っています。
Q6.ライバーを始めたきっかけ、配信を始めた当初のこと、現在のライバーとしての活動について教えてください。
ライブ配信を始めたきっかけは、2017年12月にテレビでライブ配信の番組を見たことでした。
当時はライブ配信を知っている人がほとんどいない時代で、女性がライブ配信をしている特集をやっていたんです。
私は元々サックス奏者としてストリートライブをやりたかったんです。
いろんな場所でライブをしていましたが、ストリートライブの魅力は、音楽に興味がない人やサックスを知らない人でも、通りすがりに気軽に聴いてもらえるところにありました。
興味がなければ通り過ぎればいいし、気に入ってもらえたら足を止めて投げ銭してもらえるという点がすごく魅力的で、多くの人に聴いてもらえる方法だなと思っていました。
その頃、ストリートライブの新しいやり方を模索していた時に、テレビでライブ配信を知り、これはオンラインのストリートライブだと感じて、次の日にはもう配信を始めていましたね。
ーーストリートライブは認知を獲得するためにもしようと思ったのですか?
サックスが好きで、多くの人に知ってほしいという思いの方が強いですね。
もちろん、私自身の活動も大切ですが、それ以上に「サックスという楽器を、もっと多くの人に知ってほしい」という想いが、活動の大きな目標になっています。私自身、Pocochaのライバー活動にはすごく魅力を感じているので、私の配信が、誰かにとってサックスを聴く“きっかけ”になってくれたら、本当に嬉しいです。
実際に、私の配信がきっかけで、「楽器のライブはハードルが高いと思っていたけど、他の方のライブにも行くようになった」と言ってくださるリスナーさんもいて。それが、すごく喜びですね。
ーー配信を始めた当初について教えてください。
配信を始めた当初は、事務所にも所属しておらず、後ろ盾もない状態で、ライブ配信自体がまだメジャーじゃない時代でした。だからリスナーさんもほとんど来なくて、それが当たり前だと思っていました。配信をつけたまま練習して、たまに入ってきてくれたリスナーさんには、必死に話しかけて「明日も絶対来てね」と声をかけていたことを今でも良く覚えています。
そして、配信を始めてからこの7年半、一緒にいてくれているリスナーさんもたくさんいます。中には、Pocochaで80ヶ月連続でコアファンでいてくださる方もいて、長期間にわたり一定以上の応援をし続けてくださる方が本当に多いんです。
ーー始める前に期待していたことや不安などはありましたか?
今の方々はライブ配信のことを知っていたり、「稼げる」という情報もあったりしますけど、私が始めた頃はそのような情報がなくて、正直人が来るとは思っていませんでした。来てくれたらラッキーくらいの気持ちで始めたので、ある意味それが良かったのかなとも思っています。
期待もあまりなくて、ストリートライブと同じ感覚で、誰か1人でも聞いてくれたらいいな、という思いで7年半続けてきました。
ーー現在のライバーとしての活動について教えてください。
現在は、ライブ配信をまだ知らない方や新しく始める方にも、その魅力を知ってもらえるように意識しながら活動しています。
「ライバー事務所DAG」に所属していて、アドバイザーも務めさせていただいています。
これまで何百人ものライバーの方々を見てきて、担当として、特に音楽ライバーの悩みやトラブルが起きないようにサポートをしながら、自分自身のライブ配信活動も続けています。
Q7.今回Pococha甲子園にエントリーしたきっかけ、またエントリーに際して「地元」や「ゆかりのある地域」などは意識されましたか?エントリーした地域への思いが何かあれば教えてください。
エントリーしたきっかけは、初めてのPococha甲子園イベントをリスナーの皆さんと楽しんで熱い夏にしたいなと思ったからです。
地域については、私は大阪出身ということもあり、リスナーさんにも関西の方が多かったので、関東に住んでいる今でも、やっぱりゆかりのある場所と言えば大阪だなと思い、大阪一択で参加しました。数年前にもPocochaの「ぽこリーグ」というイベントがあり、大阪でのオフラインイベントに参加させていただきました。
東京に住んでラジオ番組もやっているので、普段はあまり関西の訛りは出せないんですけど、ライブ配信の中では自然と関西弁が出てしまうこともあり、私のことを関西人だと認識してくださっている方も多いです。
自分のルーツである関西をもっとアピールしたいという気持ちもあります。
Q8. Pococha甲子園を通して、同じ地域のライバーさんなど、他のライバーさんとの交流はありましたか?
同じ地域のライバーさん同士での交流は特にありませんでしたが、事務所のライバー同士でそれぞれ別の地域に出ているライバーがいたので、関東のアイテムは「誰々に投げに行ってね」といった形で、お互いに協力し合うことができました。
みんなで力を合わせて取り組めたのは良かったと思っています。
Q9. POCO LAND 2025に向けて、今から意識していることがもしあれば教えてください!
今回のプライズの中には、POCO LANDで使える追加の10万ポイントが入賞プライズとしてありました。POCO LANDにせっかく出場するのであれば、可能性がある限り挑戦しようと決めていました。
POCO LANDや大型オフラインイベントについては、1回を除き、ほぼ全て入賞しており、2019年から参加しています。
その記録を伸ばせるのであれば、頑張りたいという気持ちがありますし、”POCO LANDといえば私”、というイメージを持っていただけるようにしたいです。
昨年も応援してくださった方が多くいらっしゃったので、そこはぜひ頑張りたいと思っています。
また、とにかく人数を集めることを意識しています。
圧倒的な人数に支えられるライバーでありたいので、そのために努力を続けていきたいと思います。
Q. 最後にファン、読者にメッセージをお願いします!
いつも本当にたくさんの応援と、そして寄り添っていただける温かい心を皆さんありがとうございます。
皆さんがいなければ、私たちライバーは配信も続けられません。
毎日会いに来てくださる皆さんがいるからこそ、今の活動ができているのだと感じています。
そして、皆さんの応援のおかげで、これまで見たことのなかった景色をたくさん見ることができました。
これからもみんなと一緒に、まだ見ぬ景色や、登ったことのない山をどんどん登っていきたいと思っています。
これからも、いちばんそばで見守っていただけたら嬉しいです。
本当にありがとうございます。
読者の皆さまへは、Pocochaというアプリには、本当に温かくて素敵なリスナーさんやライバーさんがたくさんいます。
まだ見たことがない方は、ぜひ一度Pocochaに遊びに来ていただきたいです。
また、私の配信にまだ来たことがない方や、久しぶりに顔を出してくれる方も、遊びに来ていただけたら嬉しいです。
最後に、現在、 BAYFMの『DAGライバーズナイト』と、渋谷クロスFMの『DAGtheLinks』という2つのラジオ番組で、定期的にパーソナリティを務めています。
ぜひこちらもチェックしていただけたら嬉しいです!
〈ライブタイムズ編集部〉