
国内最大級のライブ配信アプリ「Pococha」が、この夏初めて開催した『Pococha甲子園 2025』。7月21日、北海道で行われた全国大会決勝で、本戦15位から驚異的な追い上げを見せた人気ライバー「ななぷりん」が、見事3位入賞を果たした。
Pococha復帰から、わずか4ヶ月。そして、彼女にとっては念願だった初のリアルイベント。
普段は「1位しか興味がない」と語る彼女が、なぜ今回、“3位以内”という目標にこだわったのか。その裏には、緻密な戦略と、ライバルたちとの出会いによって生まれた、熱いドラマがあった。
「“負けず嫌い”と“プライド”が、努力と根性に繋がった」。そう語る彼女の、Pocochaの頂点を目指す新たな挑戦の物語に迫る。
改めて簡単な経歴やライブ配信活動、その他の活動についてそれぞれ教えてください!
ライブ配信は2018年からスタートし、LINE LIVE、Pococha、TikTokと、3つの配信アプリを経験してきました。 現在はPocochaをメインに活動しています。
これまでの実績として、Pocochaではマンスリーランキング1位を2023年の2月と5月、そして2025年5月の通算3回獲得しています。
また、楽天イーグルスの始球式イベントでは2度1位を獲得し、2回登板した経験もあります。現在はライバー活動に加えて、インフルエンサーとしてのお仕事もいただく機会があり、配信と並行しながらそちらの活動にも取り組んでいます。
Q1.Pococha甲子園に向けて、どんな作戦や計画を立てて配信に臨みましたか?
Pococha甲子園は、「応援バースト」という特別なルールがあったからこそ、枠の団結力、そして自分自身がどこまで頑張れるかが鍵を握っていると感じていました。
だからこそ、本戦が始まる前から、私の枠では“決勝での逆転勝利”を目指して、応援バーストを決勝までに最大倍率まで高めておく作戦で動いていました。
そして実際に本戦、決勝で応援バーストの最大倍率を達成できたのは、私だけでしたので大きな自信に繋がりました。
ちなみに、決勝前の順位は15位でした。だからこそ、予選や準決勝で全力を出してしまうと、決勝で逆転して3位以内に入るのは不可能になると思い、「全ては決勝で勝負をかけよう」と、枠のみんなと話して決めていました。
Q2.イベントを通じて得た体験、イベント当日の感情や、入賞者発表の瞬間の気持ちを教えてください!
私自身、Pocochaでのリアルイベントは初めてでしたが、あまり緊張はせずにいつも通り配信はできました。
入賞者発表の瞬間は、今までライブ配信を長年続けてきて、本当に良かったなと思いました。とてもいい体験ができて、リスナーさんへの感謝の気持ちでいっぱいです。
ーー今までやってきたpocochaのイベントと今回のイベントで違うものはありましたか?
3位以内に入ると表彰式で壇上に上がってスピーチができるということを知っていて、それが本当にやりたかったんです。
事前にPOCO LANDの動画を見ていて、「あそこに立てば自分の思いを話せるんだ」と思った瞬間から、絶対にその場に立ちたいという気持ちが強くなっていました。あのような場で自分の想いを言葉にして伝える機会ってなかなかないじゃないですか。あの場所に立つことで、たくさんのライバーさんや、いつも見てくれているリスナーさん以外の方も注目してくださります。自分がこれまで積み重ねてきた努力や気持ちを、自分の言葉で発信できたことが、本当に気持ちよかったですし、すごく嬉しかったです。
普段は“1位じゃないと意味がない”って思っているタイプなんですけど、このイベントに関しては、「3位以内に入ること自体に価値がある」と感じていました。
なので、なんとしても3位以内に入りたかったんです。
結果としてそれを実現できて、これまで参加してきたイベントの中でも、始球式と並ぶくらい嬉しい瞬間でした。「本当に一番嬉しかった」と言えるぐらい、達成感がありましたね。
Q3.今後のPocochaでの活動や、ライバーとして次に目指したい目標があれば教えてください。
私は、今年の4月にTikTok LIVEからPocochaに戻ってきたんですけど、復帰して4ヶ月目なんですよね。
でもこの4ヶ月間で、「始球式」イベント1位、オリジナル楽曲制作、ブラックプロフィール獲得など、人気イベントで1位を取らせていただきました。
今は、まだ挑戦したことのない年末の「POCO LAND」や「ランウェイイベント」で、良い成績を残すことを目標にしています。
最近では、TGC北九州に出演できるイベントが開催される予定ですが、次にTGCのイベントが開催されたときには、ぜひ挑戦したいなと思っています。
Q4.いつも配信を応援してくれるリスナーさんやファミリーはどんな存在ですか?
イベント期間中でも、イベント期間外でも、私は、配信を一緒につくる“仲間”として、いつもリスナーさんの存在を感じています。
やっぱり、リスナーさんがいてくれるからこそ、私は配信を楽しめているし、努力も続けてこられたと思うんです。
もし、その存在がなかったら、ここまで頑張ることも、継続することもできなかったかもしれません。
頑張れているのも、配信を続けられているのも、全部リスナーさんのおかげです。
ーー今回のイベントを通してより絆は深くなりましたか?
深まったと思います。今まで、どうしても新しいリスナーさんが入りづらい雰囲気があったんですよね。
私自身、短期間で上位まで順位が上がったことで、「入りにくそう」とか「ちょっと怖い枠かも」っていう印象を持たれてしまっていた部分もあって…。最近は新規の方がなかなか入ってこないなと感じていました。
今回のイベントには“応援バースト”という仕組みがあって、無料アイテムを送るだけでもしっかり活躍できるというのがすごく大きくて。そのおかげで、今までなかなか来れなかったようないろんな層のリスナーさんがたくさん入ってきてくれて、新しい方もすごく増えたんです。
だから私にとっては、本当に“プラスしかなかったイベント”でした。心から、挑戦してよかったなと思っています。
Q5.イベント期間中、一番印象に残っているリスナーさんとのエピソードはありますか?
イベント期間中は、“応援バースト”のアイテムを集める配信を中心に行っていました。
普段はあまり枠に張り付いていないリスナーさんたちも、この期間はたくさん枠に来てくれて、一緒に私の配信をサポートしてくれたんです。
「こうした方がいいんじゃない?」と意見をくれる方も複数いて、すごく心強かったし、「私ひとりじゃなくて、リスナーさんも一緒に戦ってくれてるんだな」っていうのを実感して、私も「もっと頑張ろう」って思えたし、応援してもらえることが、何よりもうれしかったです。
Q6.ライバーを始めたきっかけ、配信を始めた当初のこと、現在のライバーとしての活動について教えてください。
ライブ配信に出会ったのは、2018年です。ある雑誌のモデルオーディションがLINE LIVEで開催されることを知ったのがきっかけでした。
そこからPococha、TikTok LIVEといろんなプラットフォームを経験して、またPocochaに戻ってきたという流れになります。そして、復帰後の今年5月には、通算3度目となるマンスリーランキング1位を獲得することができました。
ーー配信始めた当初と今を振り返って、変わったことはありますか?
昔は、OLをしながらライブ配信をしていたので、1日の配信時間は1時間くらいでした。LINE LIVEを2年間やっていたんですけど、その頃は“職業”という感覚ではなくて、副業のバイト感覚に近かったんですよね。だから当時は、「ライバーです」と胸を張って言える感じではありませんでした。
でも、本格的にライブ配信に熱が入ったのは、Pocochaを始めてからです。
始めてわずか1ヶ月でS帯に到達できたことが、本当に嬉しかったんです。
「これなら、ライブ配信1本でやっていけるかもしれない」って思えて、そこから本気で努力しようと決めました。
LINE LIVEのときは、月に30時間くらいの配信でしたが、Pocochaに移ってからは月80時間、100時間とどんどん時間も増やしていきました。
もともと、表に出て活躍するような仕事がしたいという想いがあったので、ライブ配信は“自分を表現できる場”として、すごく魅力的な職業だなと感じています。
Q7.今回Pococha甲子園にエントリーしたきっかけ、またエントリーに際して「地元」や「ゆかりのある地域」などは意識されましたか?エントリーした地域への思いが何かあれば教えてください。
私が以前Pocochaにいた頃は、コロナ禍でリアルイベントの開催がなかったんです。
その後、TikTok LIVEに移るタイミングで「グランドシリーズ」がスタートして、結局リアルイベントには一度も参加できないままでした。だから、リアルイベントにはずっと憧れがあって。Pocochaで活動していた当時から、いつか出てみたいという気持ちがあったんです。
そんな中で、今回「Pococha甲子園」があると知ってすごく惹かれました。
私自身、東京生まれ・東京育ちなので、関東予選で出場させていただいたんですが、全国から集まったトップライバーさんたちと同じ会場で配信できたことは、自分にとって一生のかけがえのない思い出になりましたし、とてもいいイベントだと感じました。
ーー予選で1位を獲得されていました。振り返ってみていかがですか?
イベントスケジュールを見ると本選の初日である7月13日は、楽天イーグルスの始球式に出演する日と重なっていたんです。
だから正直、「応援バーストを本選の初日にちゃんと取れるのか分からない…」っていう不安もあって。本選や決勝で3位以内に入るのは、ちょっと厳しいかなって最初は思っていました。
でも、せっかくなら“予選だけでも1位を取って思い出に残したい”って気持ちがあって。予選でも、応援バーストをしっかり取れて、マックスまでは届かなかったんですけど、その1つ下くらいの%だったんです。
それが大きな自信につながって、「もしかしたら、本選や決勝も、自分の努力次第で変えられるかもしれない」って思えたんですよね。
そこからは、もう完全に負けず嫌いが出てしまって(笑)。
予選で1位を取っても満足せず、「やっぱり盾の獲得(3位以内の表彰)は目指したい!」という気持ちがどんどん強くなっていきました。
結果的に、本選・決勝ともに納得のいく結果を残すことができて、本当によかったです。
ーー予選1位がなければ結果は変わっていたかもしれないですか?
予選で1位を取ったのに、もし決勝で全然結果を残せなかったら私自身、絶対に納得できなかったと思いますし、ちょっと「自分、ダサいな」と思ってしまったと思います。
だからこそ、自分の中にある“負けず嫌い”と“プライド”が、そのまま努力と根性につながっていきました。
ーー関東エリアは激戦区でしたがその点はいかがでしたか?
予選の段階から、「こんなに関東にトップライバーさんたちが集結するんだ」と驚くくらい、名の知れた強い方ばかりで。でも逆に、そのトップライバーさんたちと本気で戦えたことで、「応援バーストでマックスを取ることの厳しさ」を肌で感じられたんです。
今振り返ると予選は私にとって“実践的な予習”でもあったなと思います。本戦・決勝に向けてのすごく良い練習ができたと感じていますし、あの場に挑んで本当によかったと思っています。
Q8. Pococha甲子園を通して、同じ地域のライバーさんなど、他のライバーさんとの交流はありましたか?またその方たちへのメッセージがあればお願いします。
今回の「Pococha甲子園」で印象的だったことが、あるリスナーさんの提案から、予選と本選でそれぞれ必要な応援アイテムを“枠同士で交換し合う”という、連携枠を創設したことです。
今まで配信枠を行き来したことすらなかったライバーさんたちとも連携することになったんですが、結果的にすごく良い関係を築くことができました。
さらに、 「Pococha甲子園」に参加していない仲の良いライバーさんたちにも協力してもらって、応援アイテムを集めることができたんです。
もし、その方たちと連携できていなかったら、関東予選1位・決勝3位という成績は絶対に残せなかったと思います。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
私自身も、「他のライバーさんの力になりたい」という気持ちがあって、こちらから呼びかけをさせていただきました。
呼びかけに応えてくださったライバーさんたちも、すごく熱意を持って頑張ってくださっていて。熱い気持ちを持った方々と連携できたことが、本当に嬉しかったです。
ただ、同じ“無料アイテム集め”をしているライバルとして見ると、やっぱり長時間配信されるライバーさんとの勝負は本当にきつかったです。
たとえば、夜なんて私、ずっと配信をつけっぱなしにしていたんですよ。
ご飯も食べずに、昼ご飯だけで夜は食べずに配信を続けてて。30分とか1時間でも休憩してしまうと、その間に一気に追いつかれてしまうんです。
その短時間で、100〜200万ポイントとか、それ以上の差を縮められることもあるくらいで。応援バーストでトップ50人のうち、上位5人、つまり10%に入ってくるようなライバーさんは、ほぼ“夜通し配信”みたいなスタイルだったので、もう「お願いだから1回配信消して休憩してきて!(笑)」と思うくらい、本当に過酷でした。
ーー決勝当日、会場での交流はありましたか?
関東予選で戦ったトップライバーさんたちとも、お話させていただく機会があったり、他の地域で協力していたライバーさんとも交流が生まれたりしてイベントを通して、いろんな出会いやつながりが広がったことも、良かったです。
ーー同じイベントを戦ったライバーさんたちへのメッセージはありますか?
頑張っているライバーさんが周りにいたからこそ、私も最後まで頑張れたと思っています。
私はいつも、“気合と根性と努力”でイベントに挑んでいるので、そこだけは絶対に負けないという自信があるんです。
今回も「私ももっと頑張らないと」と思わせてくれる存在がいたからこそ、自分の中の熱がどんどん上がっていって、お互いに高め合える関係で、良いライバルに出会えたなと思いました。
Q9. POCO LAND 2025に向けて、今から意識していることがもしあれば教えてください!
POCO LANDは、今回のPococha甲子園以上に、入賞の難易度が高いイベントになると思っています。だからこそ、現状に満足せずに、私が考える“トップライバー”に一歩でも近づけるように、ただ必死に頑張るだけでなく、すべての時間を意味のあるものにしていきたいと思っています。
今言えることは、POCO LANDに挑戦できる、そして出場できるようなライバーに成長するために、努力を継続していくことが私の目標だということです。
ーーななぷりんさんが考えるトップライバーは?
私が思うトップライバーとは、コアファンの数やエールの量など、数字を総合的に見て高い水準を維持できる人のこと。たとえ一人のファンが離れてもマンスリーランキングに大きな影響が出ない枠こそが、本当のトップライバーだと考えています。
Q. 最後にファン、読者にメッセージをお願いします!
最後に、いつも応援してくださっているリスナーの皆さん、そしてこれまで応援してくださったすべての方がいてくださるからこそ、私はライブ配信を楽しく続けられています。
まだ私の配信に来たことがない方も、この機会にぜひ遊びに来ていただけたらうれしいです。 Pococha「ななぷりん」で、お待ちしています!
〈ライブタイムズ編集部〉