
ライブ配信アプリを中心に活動するシンガー・庄最愛夏(しょうも・あいな/圧ねぇ)が6月27日(土)、LDH Kitchen THE TOKYO HANEDA(東京・羽田空港第1ターミナル)でバースデーワンマンライブ『誕生日の2日後 2026』を開催した。
誕生日近くの日程で毎年開催される同公演は、ホーンセクションやコーラスを加えた豪華なフルバンド編成が恒例。この日は2つの台風が重なるあいにくのタイミングとなったが、途中には晴れ間ものぞき、無事の開催となった。チケットは開催1カ月以上前に全エリアで完売し、プレ交流会などの特典が付くSF(スペシャルファン)エリアは発売からわずか18分で売り切れる人気ぶり。全13曲を披露した一夜の模様をお届けする。
フルバンドの生音で華やかに開幕

SEとバックコーラスの歌声に導かれ、白のきらびやかな衣装で庄最愛夏がステージに登場。1曲目「76億7千万のスイカ」から観客とのコールアンドレスポンスで会場をひとつにし、こぶしとビブラートを存分に効かせた歌声と、全身を使ったステージングで序盤から観客を引き込んだ。
オープニングのMCでは「私、こう見えて1週間前まで声が出なかったんですよ」と、1カ月ほど前から喘息が重症化していたことを告白。MCでは時折声の調子を心配させる場面もあったが、ひとたび歌えばそれを一切感じさせない歌声で観客を安心させた。この日40歳を迎えての開催であることをユーモアたっぷりに語り、観客のスマホ撮影タイムを設ける一幕もあった。

続く「ムーンライトワンダー」は、ライブ配信アプリ「ColorSing」のプライズ(特典)で獲得し、今年1月にリリースされた楽曲。同曲を収録したデジタルEP『Streaming Star』はiTunesランキング(J-POPアルバム部門)で最高4位を記録している。アップテンポなナンバーをダンスとともに、バンドと息の合ったパフォーマンスで届けると、「マテ・マテカーニバル」では踊りながら会場を盛り上げた。
下積み時代の葛藤を込めた「太陽の道」、挫折から生まれた「誇り」

中盤はバラードのセクションへ。「太陽の道」の前のMCでは、働きながら歌手活動を続け、この仕事で生計を立てられるようになったのは2015年からだったと、下積み時代を回想。かつてはディナーショーの企画から準備までを自らの手で行い、プレッシャーから「開演時刻に遅刻する夢ばかり見ていた」と明かした。「壁を乗り越えたら絶対その先があるから、頑張ってみようと思って作った歌です」と当時の葛藤を込めた同曲を、歌詞のひとつひとつを伝えるように、ゆったりと優しく歌い上げた。
続く「誇り」は、昨年に人生で3本の指に入るほどの挫折を経験した際に生まれた楽曲だという。「人を恨んだり憎んだりしているうちは、自分は花咲かないんだなって気づいて」と制作の背景を語り、悔しさを乗り越えた想いを歌声に乗せた。
MCでは「今の私がここにいるのは、本当に皆さんのおかげです」とファンへの感謝を重ね、「40になりましたから、体を大事にして、声も大事にしてやっていく」とこれからの活動への想いも語った。
初披露のピアノバージョン「誰かの為に」で涙の感謝

1部のラストを飾ったのは、この日初披露となったピアノバージョンの「誰かの為に」。「この曲は私の生きるモットーなんです」と紹介し、人が大好きだという自身の原点に触れて披露した。客席の一人ひとりに目を向けながら心のこもった歌声を響かせ、歌い終えると「本当に出会ってくれてありがとうございます」と涙ながらに感謝を伝えた。
2部は衣装チェンジ雨でロックテイスト全開。白浜町長の登壇も

トランペットの音色が響く中、シルバーの衣装に身を包んだ庄最愛夏が客席後方から登場し、2部が開幕。桑田佳祐のカバー「スキップ・ビート」を原曲に忠実なアレンジとノリの良い力強いパフォーマンスで届けると、「朝までShow More!!」でも続けてパワフルな歌声とコールアンドレスポンスで会場のボルテージを上げていく。
MCでは、庄最が観光大使を務める和歌山県白浜町の町長がステージに登壇して挨拶。花束とねぎらいの言葉が贈られた。サポートメンバーの紹介を挟み、ライブは終盤へと向かう。
「散るものなら散ってやると思って作った」──「たくさんの愛に囲まれて」に込めた想い

代表曲「Determination」では、手にしたドライヤーで自ら風を起こし、髪をなびかせながら伸びやかなロングトーンを響かせるという、本気とユーモアが同居した演出で観客を沸かせ、会場の盛り上がりは最高潮に達した。

続くMCでは「何度も諦めようと思いました」と、これまでの苦悩を吐露。それでもファンの存在があるから頑張れると語り、「いつか必ず大きい花を咲かせたいと思ってます」と前を向いた。「たくさんの愛に囲まれて」は、ライブ配信の世界でのショーやイベント出演をやめようと決意した時期に、「どうせ負けるなら、最後は正々堂々とぶつかって、散るものなら散ってやると思って」作った楽曲だという。「でも、最初に浮かんだのはファンへの感謝でした。結局あったかい歌を作っちゃいました」と明かし、感謝の気持ちを込めて歌い上げた。
「明日も笑って」では、タイトルに込めた「明日も笑って」というメッセージを自分らしく届け、本編ラストの「えーっ!?」ではユニークな楽曲世界で観客とともにポーズを決め、盛り上がりそのままに本編を締めくくった。

アンコールは「ほてって ホタって」。ケーキと両親のサプライズも

アンコールで再登場すると、「この曲で紅白に出たい」と宣言して「ほてって ホタって」がスタート。手拍子とコールアンドレスポンスで会場をひとつにし、盛大にライブを締めくくった。
終演後には観客とともにハッピーバースデーの合唱が贈られ、バースデーケーキも贈呈。さらにサプライズで庄最の父と母がステージに登場した。庄最が「お父さんもお母さんも、産んでくれてありがとう」と伝えると、母は「みんなにこんなに大きくしてもらって」と感極まった様子で観客への感謝を口にし、父は「本当にこんなに大きくなって、40になって。ちょっともうなんとも言えないけど、頑張って(笑)」と照れまじりにエールを送り、会場からは温かい笑いが起きた。誰にでも優しい両親の姿を見て育ったと明かした庄最は、「本当にいいお父さんとお母さんの子供でいてよかったです」としみじみ語り、「この夢を叶えて、もっと素敵な景色を見せたいです。ここにいる皆さん、いつもよくしてくれる人たち全員に見せたいです」と誓った。

最後に庄最は、日頃活動を支えるライブ配信アプリやクライアントへの感謝とともに、「ライブ配信アプリを3人に1人が見れる世界にしたい」と今後の夢を語り、大きな拍手の中で一夜を終えた。
白浜町長「どれだけ勇気と元気をいただいたか」──終演後コメント

終演後、ステージにも登壇した白浜町長がLIVE TIMESの取材に応じた。町長は「台風にもかかわらず、こんなに盛り上がって。エネルギーを感じたライブでした。圧ねぇが白浜の観光大使をやってくれて、町にとっても、今日はどれだけ勇気をいただいたか、元気をいただいたか」と公演を振り返り、「これからの活躍を白浜から応援したいと思いますし、力を借りながら、我々も白浜を盛り上げて頑張っていきたい」とエールを送った。
観光大使起用の決め手を尋ねると、「人を思いやる優しさがあって、自分の感情をそのままストレートにぶつけて人と話し合う。それがすごく大好きで、本当に人が好きなんだなということを感じさせてくれた。この方だったら白浜を盛り上げてくれると感じて…。間違いなかったですね」と回答。庄最が自身の町長就任後初となる観光大使第1号であることにも触れ、「自慢の観光大使です」と語った。
また、白浜町では8月1日(土)、白良浜海水浴場で音楽と花火のフェスティバル「SKY ART FESTIVAL 2026」が民間主体で初開催される。町長は「花火大会だけではなくて、今までにない規模。今まで観光協会がやってくれているのが2,500発ぐらいですが、今度は8,000発です」と紹介し、「圧ねぇにもぜひ来てもらって、盛り上げてくれたら嬉しい。皆さん、ぜひ8月1日に来てください」と締めくくった。
サポートメンバー

Dr. A-ya/Ba. 笠原佑介/E-Guit. 大石善也/Key. 鈴木一葉/Syn. 東島実穂/Tp. 菅家隆介/Tb. 藤村尚輝/Sax. 井坂茉樹 Cho. 富岡美保/Dyeru/坂牧俊輔
公演情報

庄最愛夏バースデーワンマン『誕生日の2日後 2026』
日程:2026年6月27日(土)
会場:LDH Kitchen THE TOKYO HANEDA(東京都大田区羽田空港3-3-2 第1旅客ターミナル5F)
バースデーワンマンはコロナ禍明けからほぼ毎年恒例となっているフルバンド編成のライブで、誕生日近くの日程で開催されることからタイトルが名付けられている。2022年『誕生日の次の日 2022』、2023年『誕生日のその日 2023』(ともにCOTTON CLUB)、2024年『誕生日の3日前 2024』(billboard LIVE TOKYO)に続く開催となった。
特設ページ:https://www.aina-atune.me/special
ギャラリー
















〈ライブタイムズ編集部〉
1件のコメント
素敵な記事をありがとうございます✨️