賛否両論も含めて『バチェロレッテ シーズン4』は大いに盛り上がったと言えるのではないだろうか。
15日にエピソード8が『プライムビデオ』で配信され、バチェロレッテである平松里菜さんの選択には多くの注目を集めた。ここ最近のバチェラー・バチェロレッテシリーズの中でも評価する声は数多く、なぜこれほど支持されたのか解説していきたい。(※以下、ネタバレを含みます)

まずはバチェロレッテである里菜さんの人間的な魅力だ。美貌はもちろんだが、参加メンバーとの向き合い方が素敵だった。序盤から2ショットを増やし、参加者との対話を増やすようにしたことをインタビューで明かしており、より男性たちの個性が浮き出るような工夫をしている。
また、会話の中で相手の良いところを探す姿勢が常にあり、粗探しするような“引っ掛け”をしなかったことも印象的だった。バチェロレッテという特性上、ローズを渡さずメンバーを落とす決断をしていかなければならないので、そうしたやり方もひとつの手ではあるが、里菜さんはむしろ良いところを見つけて惜しみなくサプライズローズを渡すという手法を採っていた。まっすぐに男性たちの頑張りを評価する里菜さんは視聴者目線との乖離が小さく、見やすくしてくれていたと思う。
ただ、サプライズローズを渡していたからといって、里菜さんの気が移ろいやすいというわけでもなかった。当初は「正式交際経験なし」との肩書紹介もあったが、それは恋愛経験に乏しいということを指すわけではない。むしろ海外での経験を背景にしたフラットな恋愛観と、高い対人スキルを持っていることがうかがわれ、男性の扱い方やあしらい方も秀でていたと思う。「かわいい」と言われたときの対応ひとつとっても、“モテてきた人”のそれであり、私たちが求めるバチェロレッテ像にしっくりと収まっていた。
そんな里菜さんをどんどんと乙女にさせていく過程がしっかり見ることができたのも満足度が高い要因だろう。それはひとえに最後の2人に残った山崎至さんと安齊勇馬さんの功績が大きい。
とりわけ前者の恋愛巧者ぶりはシリーズ屈指とも言える。里菜さんの言葉をゆっくりと聞き、余計な言葉は挟まない。32歳で大人の余裕も醸し出しながらも、しっかりと好意は隠すことなく伝える。映り方を意識することなく、里菜さんに恋している姿はやはり好印象で、実際里菜さんの心にも深く突き刺さっていた。2ショットシーンで、里菜さんが明らかにキュンとした表情を浮かべ、言葉を探している様子は今シリーズのハイライトだろう。
対して勇馬さんは友達からの恋を標榜に掲げ、里菜さんを楽しませることに徹底していた。バチェロレッテの笑顔が誰より見られたのは勇馬さんと2人きりのときで、同い年の2人は多くの人が憧れるカップルの理想形にも見えた。またプロレスを第一としていることを公言しているのも誠実で、最終的な結果に影響したとしても、誠実すぎる男の中学生のような恋愛はピュアで清涼感さえ感じられた。
完成された大人の恋と未完成だが純度の高い恋。どちらが選ばれてもおかしくない構図が、最後まで結末を読ませなかった。
実際、最終的な選択に対する受け取り方は人それぞれだろう。「やはりそうか」と感じた人もいれば、「意外だった」と思った人もいるはずだ。ただひとつ言えるのは、どの結末であっても大きな不満が残りにくい構造になっていたということだ。そこに至るまでの過程が丁寧に描かれていたからこそ、視聴者はその決断を受け入れる準備ができていた。
エピソード9での「アフターローズ」では若干心配もしてしまいたくなるカップルだったが、歩み速度も人それぞれ。美しい幕切れを見せてくれた恋愛リアリティ番組として深く記憶に残りそうだ。
〈ライブタイムズ編集部〉※本記事は筆者の分析・考察を含むコラムです。