所属ライバー数13,000人を超える国内最大級のライバー事務所「321」が主催する「LIVER祭り2025」が9月27日(土)、東京・渋谷ストリームホールで開催された。今年は特に「ボーカル王者決定戦」「321ファッションステージ」「アイドル部ステージ」など、音楽とパフォーマンスに特化した様々なコンテンツが大きな注目を集めた。会場は文化祭さながらの雰囲気に包まれ、ホワイエには屋台が立ち並び、ライバー自身が店頭に立つなど大盛況。MCにゆうこす(321ファウンダー)、大倉士門を迎え、ボーカル王者決定戦の審査には鷲尾伶菜とAkira Sunsetが登場。約4時間にわたって繰り広げられた熱狂の模様をレポートする。

まるで文化祭!開演前から熱気に包まれた会場
会場のホワイエは、開演前から文化祭さながらの熱気に包まれていた。フロアにはミニステージに加え、屋台がずらりと立ち並び、焼きそばやフランクフルトといったフードメニューに加え、輪投げや射的なども楽しめる。ライバー自身が店頭に立ち、ビールの売り子販売も大盛況。多くのファンで賑わい、歩くのもままならないほどの活気で、ステージが始まる前から存分に楽しめる空間が広がっていた。
オープニングから熱気は最高潮!トップライバーたちが続々登場
イベントの幕開けを飾ったのは、Pocochaで活躍する人気ライバー・なりちゃんによるオープニングLIVE。エネルギッシュなパフォーマンスと会場への掛け声で、観客の心を一瞬にして掴み、一体感を生み出した。
続いてMCのゆうこすと大倉士門が登場し、軽快なトークで会場を温める。「オリジナル Solo LIVE ステージ」では、なりちゃんと、元SDN48で現在TikTokライバーとしても活躍するまさみんが、それぞれオリジナル曲を披露し、アーティストとしての一面を見せつけた。
「321 FASHION COLLECTION」様々な分野で活躍するライバーが登場!
ライバー自身が衣装から演出までをセルフプロデュースする「321ファッションステージ」には、事前イベントを勝ち抜いた12名が登場。優勝者には「川崎ブレイブサンダース試合前CM放送権」が贈られるとあって、注目を集めるステージとなった。
元乃木坂46の斉藤優里やグラビアアイドルの石川花音、トップライバーのハム、アイドルとして活躍するかわちまる、インフルエンサーのポジティブまひろなど、多彩なメンバーが個性豊かなステージを繰り広げた 。艶やかな着物姿から、キュートなアイドル衣装、ウェディングドレスまで、それぞれの世界観を表現したランウェイに、会場からは大きな歓声が送られた。観客による投票の結果、見事グランプリに輝いたのは、かわちまるだった。
Vライバーからドリームユニットまで、多彩な企画ステージ
リアルライバーだけでなく、Vライバー企画も充実。「Vライバーユニットステージ」では、歌のリレーチャレンジや早食いバトル、ゲーム対決がスクリーン上で行われ、会場は歓声と笑いに包まれた。
また、事前イベントで選ばれたメンバーによる「321ドリームユニット」ステージでは、VOISS(AYA / saki / おきえ / 会社員のjun /彩陽)や、Twinkle☆5(石川花音 / ユカリ / こもも / 清野真帆 / えりんこ)、Vocalique(ひかる / TAIHEI / 矢田玲華 / はちくん /なぽ)が、この日のための特別なパフォーマンスを披露した。衣装からステージのコンセプト、セットリストまで、こだわりぬいたハイレベルなステージに、観客は釘付けとなった。
さらに、「321アイドル部スペシャルステージ」では、前夜祭に続きユニットの「すとりーむ♡きゃらっと」(泡沫ちゃん(うーたん) /こもも /美波瑠乃(るのるん) / ユカリ)が登場し、会場を大いに盛り上げた。
激戦の末の栄冠!TikTok LIVEバトル
イベントの目玉企画の一つ、「TikTok LIVEバトル」決勝戦。前夜祭から続く激しい予選を勝ち抜いた、新生あやちゃんとゆきたむがステージ上で激突した。リアルタイムでギフトが飛び交う中、最後まで勝敗が読めない大接戦が繰り広げられ、見事321のTikTokライバーの頂点に輝いたのはゆきたむだった。
優勝したゆきたむは、「リスナーさんの集まりや盛り上がりが過去一で、こんなに団結してくれたことは今までなかったので、この機会をいただけて本当に感謝です。そして、あやちゃん、本当に良いバトルをありがとう。やったー!優勝!」と、ファンへの感謝と共に喜びを爆発させた。
会場のボルテージは最高潮へ!321アイドル部ラストステージ
イベント終盤、この日一番の熱狂を生み出したのが「321アイドル部」のステージだ。前日に4期としてのラストライブを終えたばかりの彼女たちにとって、これが本当の最後のパフォーマンスとなる。
選抜メンバーによるPALETULLE、グリッターシステムが立て続けにステージに現れると、観客の熱狂は頂点に。一糸乱れぬパフォーマンスと、それに応えるファンの熱いコール、そしてステージと客席が一体となる完璧な掛け合いに、会場のボルテージはMAXに達した。まさに4期としての活動の集大成となる圧巻のステージで、有終の美を飾った。
ステージ後、メンバーを代表して2人がマイクを握った。
斉藤優里:「本日は本当に記念すべき思い出に残る日だったかなと思います。皆さん、本当にありがとうございました!」
こもも:「たくさんの応援をありがとうございました。このメンバーでステージに立つのは今日が最後になりますが、たくさんの思い出を作れて本当に楽しかったです。
5期から体制が変わりますが、夏に行われる大型ワンマンライブに向けて、もっともっとバージョンアップした321アイドル部を皆さんにお届けできるように精一杯頑張りたいと思います。改めまして、いつも応援してくださってる皆さん、そしてこのような素敵な環境を作ってくださっている運営の皆さん、本当にありがとうございました!」
感動のフィナーレを飾ったボーカル王者決定戦
そして、この日のメインイベントである「ボーカル王者決定戦」。ゲスト審査員に鷲尾伶菜とAkira Sunsetを迎える中、予選を勝ち抜いた吉木りさ、なぽ、藤重政孝の3名が決勝のステージへと駒を進めた。
歌手としても活動する吉木りさは、「お祭りマンボ」で圧巻のステージングを披露。見事なコブシと表現力、プロならではの緩急をつけたパフォーマンスに、審査員のAkira Sunsetは「プロとそうじゃない人の越えられない壁がある。最初の発声から一般人じゃない」と、そのプロフェッショナルな歌唱を絶賛。
続いて登場したなぽは、宇多田ヒカルの「Automatic」を熱唱。力強くも優しい、伸びやかなビブラートで観客を魅了し、審査員の鷲尾伶菜も「最高ですね。細かいフォールやビブラートの出し方がすごくセクシー」と絶賛の声を送った。
予選1位で決勝戦のトリを飾ったのは、CDデビュー31周年を迎えるベテラン藤重政孝。自身のオリジナル曲を圧倒的な歌唱力で歌い上げ、そのエンターテイメント性あふれるパフォーマンスに、Akira Sunsetも「これは違う、ライブやん(笑)」とツッコミが入るほど、会場を自身の世界に引き込んだ。
三者三様の魂のこもった歌声が披露され、会場中が固唾をのんで見守る中、審査結果が発表される。激戦の末、見事グランプリの栄冠を手にしたのはなぽだった。ライブ配信を始めてから音楽の道にも進み、昨年の同イベントが初ステージだった彼女が掴んだシンデレラストーリーに、会場からはこの日一番の温かい拍手が送られた。
なぽを選出した理由について鷲尾は「(なぽさんは)まず声の個性が素晴らしい。自分の声を理解して、どういうテクニックが自分の声にマッチしているかわかるセンスがある。2回聴いただけでも伝わってくるぐらい魅力的な歌声でした」とその才能を高く評価。
囲み取材でAkira Sunsetは、「プロとそうでない方の差はすごくあるなと思っていたところを、なぽちゃんが崩してくれた。ステージに立ったことがない子がこのような結果を出すというのは、夢があるなと思いました」とコメント。彼女の優勝は”ライバー”が持つ可能性を証明した瞬間だった。
最後は出演者全員がステージに集結し、テーマソング「321」を大合唱 。ライバーとファンが一体となり、熱狂と感動の中で祭典は幕を閉じた。
〈ライブタイムズ編集部〉