
全イベント対象、プライズ総額1億円相当、優勝賞金1000万円──。2025年、ライブ配信アプリ「17LIVE」が新たにスタートさせた年間大型イベント「ライブ配信グランプリ 2025」。その記念すべき「1st Season」で、3位という輝かしい結果を残した人気ライバー・mikeに、独占インタビューを実施した。
配信歴7年目を迎える彼女は、なぜ今、この1年間にわたる新たな挑戦に身を投じたのか。
「リスナーはわずか数人、イベントは毎回11位」──心が折れかけた“不遇の1年半”を乗り越え、彼女はあるきっかけで覚悟を決めた。大人になってから、もう一度“夢”を追いかける場所。彼女が「17LIVE」というステージで挑戦を続ける、その原動力と感謝の想いを紐解いていく。
まずは自己紹介をお願いします!
17LIVEで活動している、GoodFellows所属のmikeと申します。
配信歴は6年で、普段は歌や雑談を中心に配信をしています。ライブ配信以外の活動は自分たちで企画した(音楽)ライブ等を行っています。
Q1. 2025年より、新たにスタートしたイベント「ライブ配信グランプリ」の情報が公開された時の印象は?
毎年開催されていた大型イベント「超ライブ配信祭」が終了すると聞いて、その代わりのような形で始まったのが「ライブ配信グランプリ」。周囲からその話題が出始めて、「超ライブ配信祭」に出場していた自分としては、「これはしっかり見ておかないと」と強く感じ、注目するようになりました。
正直なところ、優勝賞金にはあまり関心がなくて、「絶対に優勝したい!」というよりは、1年を通して“ライバーとして自分がどう在り続けられるか”という、自分との戦いの意味合いが強かったんです。だからこそ、覚悟を持って挑まなければいけないという思いが、何よりも大きかったですね。
Q2. 「ライブ配信グランプリ2025」へ参加したきっかけは?
私の配信スタイルとして、“本気で参戦するイベントは年に2回”と決めているんです。
もちろん、年間を通して配信を続けていくには、それだけでは戦えない。だからこそ、それ以外のイベントでは「このイベントは何ポイントまで入りたい」とか、「少しずつ積み重ねていこう」といった形で、ペース配分を意識してスタートしました。
年に2回と決めている理由は、リスナーさんが疲れてしまわないようにという思いからです。自分が“本気で参加する”となると、どうしても配信中の表情や空気から「応援してほしい」という圧が伝わってしまう。リスナーさんには、そんなプレッシャーではなく、あくまで「今日はちょっと投げてみようかな」「このイベント、ちょっと応援してみようかな」って、自発的に感じてもらえるような“楽しさ”が伝わってほしいんです。
ガチガチにやれば確かに応援は集まるかもしれないけど、無理をするといつか限界が来てしまう。そして、みんなが離れていってしまう。そうならないためにも、私は「ガチでやらせてください」と自ら言うタイミングを年2回と決めています。
Q3.上位を狙おうと決意したタイミングときっかけは?
最初から「上位を狙おう」と思っていたわけではなくて、「100位まである」と書かれていたので、正直なところ“自分がどこまで残れるかな”という気持ちでスタートしました。
まさかシーズンで3位に入れるとは思っていなかったですし、今もその順位をキープさせてもらっていることに、本当にありがたいなという気持ちです。
ーー今年「ライブ配信グランプリ2025」があって、例年と違う変化は感じますか?
基本的には、「一緒に楽しんでほしい」という気持ちが一番なんです。だからこそ、イベントに関してはあまり口に出さないようにしています。
たとえば「ライブ配信グランプリ」も、もちろん上位に入れば何点か加算される、というのはあるんですけど、「このイベントのためにギフトを投げてほしい」とか、そういうアピールは一切しないようにしていて。実際、私がいま「シーズン2」に参加していることすら、知らないリスナーさんも多いんです。
でも中には、その状況をちゃんと気にして応援してくださっている方もいて。だからこそ、「負担をかけすぎてしまっていないかな」と、いつも心のどこかで気にかかっている部分はあります。
もともと、イベントは年に2回の参加だったので、今のように頻度が増えてきたことで、私自身も、どこまで意識して良いのか、そしてどこまでリスナーさんの気持ちを汲むべきなのか、日々、考えるようになりました。
Q4. 1st Season で3位を獲得しました。1月〜3月を振り返っていかがですか?
今年の2月は、自分がライバーさんたちと一緒に企画していたライブの準備もあって、正直「ガチ参戦したい」と思うイベントが、年明けからあまりなかったんです。
そんな中で、3月に開催された「戦国時代」イベント――。実は一昨年も参加していたんですけど、その時の印象があまり良くなくて、「もう出ることはないだろうな」って思っていました。
でも今回、仲の良いライバーさんたちが参戦する事になり、リスナーさんたちとも「じゃあ、皆んなで応援しようぜ!」と盛り上がりはじめて、その空気に触れて、「みんなで応援するなら、自分も出ようかな」と思えたんです。
「一緒のチームになりたいね」って。結局一緒のチームには、なれませんでしたが自分が所属するチームで”先頭を走る存在”、いわばチームを引っ張る”大将”みたいな立場になっていました。なので、全力で最後まで挑む決心を決めました。
正直、17LIVEで参戦してきたイベントの中で一番キツかったです(笑)。チーム戦の駆け引きがすごく精神的に疲れてしまって。でもその辛い分、心から心配してくれるリスナーさんやライバー仲間がいてくれて温かさを感じました。「歌ライバーだから歌イベントに出ておきなよ」と思うライバーもいたと思いますが、本当にいい経験になりました。なので1st Seasonで一番印象に残っているのは「戦国時代」ですね。
1st Seasonのランキングに入れたのも戦国時代のおかげです。
Q5. イベントを選ぶ際に意識している基準や判断ポイントは?
グランプリのポイントを「1ポイント取る」という視点で考えたとき、各イベントの平均ギフト数や、過去の傾向をしっかり見て、「このイベントは比較的ポイントが取りやすそうだな」とか、逆に「今回は激戦になりそうだな」と感じたら、無理に行かず見送るなど、
どこで勝負するかの戦略は立てていましたね。
Q6. 「ライブ配信グランプリ2025 1st Season」を通してすでに “得たもの”を伺いたいです。
“これを得られた”という実感は、正直まだなくて。感覚としては、まだ途中の段階にいる気がしています。ただ、1〜2ヶ月のイベントとは違い、“年間”と考えた時、本当に大変なんだなと感じました。やはりリスナーさんへの負担は考えちゃいますね。それと、毎日イベントをチェックしたり、スケジュールをみたりと17LIVEという世界の中で戦っている“充実感”は、確かにあるなと思います。
Q7. 「ライブ配信グランプリ2025」での目標はありますか?
“行けるところまで行けたらいいな”という気持ちでやってきたので、私が頑張って1位になれるとか、そういうことではないんです。だからこそ、日々の積み重ねや、みんなと共有してきたこの1年間が、ひとつの“形”になればいいなと思います。
明確な目標というよりは、日々をみんなと楽しく過ごすこと。それが私にとって一番大切なことです。
Q8. 17LIVEのイベントは業界随一のクオリティです。mikeさんが感じる魅力や他プラットフォームと違うポイントを教えてください。
私は本当に“人とのつながり”に支えられて生きてきたと思っています。ほかの配信アプリは正直よくわからないんですけど、17LIVEにいる方々って、すごく熱量があって、あたたかくて、優しい人が多いなって感じるんです。リスナーさんたちの“品の良さ”みたいなものも感じますね。
だから、とても配信しやすいですし、素敵な方々とたくさん出会わせていただいています。
ただこれは、この世界を作ってくれている運営さんが、一つひとつ丁寧に改善点を見つけて、より良い場をつくろうとしてくれているからこそ、私たち配信者も安心して配信できるし、リスナーさんも安心して楽しめる――そんな安心感があるからこそ、“応援してあげたいな”っていう気持ちになるんじゃないかなって思いますね。
Q9. mikeさんは常に最前線で活躍されています。トップを目指す上で大切にしていることを教えてください。
私はいつも、“エンタメとしてリスナーさんに楽しんでもらうこと”を大切にしています。ただ、やっぱり、自分自身が楽しめていないと、相手にも楽しさは伝わらないと思うんです。だからこそ、まずは素直に“自分が楽しむこと”を大切にしていますね。
それと同じくらい、感謝の気持ちを忘れないことも大切にしています。たとえ全員と毎日向き合うのは難しくても、自分なりにちゃんと一人ひとりと向き合ってきたつもりなんです。ふらっと見に来てくれたり、いつもいるわけじゃないけど『Instagram見て応援に来ました』って言ってくれたり――そんな瞬間に、“ちゃんと届いてたんだな”“向き合えてたんだな”って思えて、すごくうれしいんです。だから、これからも“ありがとう”の気持ちを大切に、配信を続けていきたいですね。
Q10. どのようにして17LIVEでトップクラスの成績をおさめるライバーになれたのでしょうか?これまでの道のりやエピソードについても、ぜひお聞かせください。
私は、最初は本当に全然伸びなくて。リスナーさんも1人〜3人で、1年半ぐらいは本当に何もなかったんです。でも、ある時から風向きが少しずつ変わっていきました。先陣を切って応援してくれるリスナーさんが現れて下さって、そこから徐々にイベントに参加できるようになってきたんです。
以前は、「10位以内に入りたい」って毎回思っていたのに、結果はいつも11位。それが続いて、だんだんトラウマみたいになってしまって。「もうイベントに出るの無理かも…」って心が折れかけていた時期もありました。
もちろん、リスナーさんを責めるなんてできない。でも、じゃあ自分はどうしたらいいんだろう…って。答えが見つからないまま、配信もつけなくなって。“休みます”とも言わず、突然スパッと消えてしまったんです。
でも、ある日また突然戻ってきて。美容室からいきなり配信を始めて、「髪、切ります」って伝えて、断髪式をしました。
その時、「やっぱり私は、この世界でイベントに上がっていきたい」って思ったんです。「次は大きなイベントに出るから、応援してくれる気持ちを寄せてくれる人は見ていてほしい。私はライバーとして生きていきたい」って、ちゃんと意思表示をしました。
その姿を見てくれていた人たちが、もちろん「変わっていくんだね」と離れた人もいますが、「この流れを変えよう」って動き始めてくれる人も現れて。「このイベント、絶対に成績残そうね」って、同じ温度感で配信を見てくれる人たちが増えてきたんです。そこから、少しずつ景色が変わっていきました。
Q11. ライブ配信を始める前の経歴や配信以外の活動を教えてください。
私、もともと5年ほど建築関係の仕事をしていたんです。 現場に出て、監督さんのサポートをしたり、職人さんに指示を出すための図面を描いたり。監督さんが現場に出ている間に、代わりに書類をまとめることも多かったですね。
その前は、ずっと飲食の仕事をしていました。でも、体がもう限界で…。毎日のようにお酒を飲まなきゃいけない環境で、「このままじゃダメだな」と思って。昼間の、ちゃんとした仕事をやりたいという気持ちが強くなっていったんです。
それで、「CAD(キャド)が使えれば仕事には困らないだろう」と思って、建築の仕事に進みました。
生きていくためにやろう、という気持ちが大きかったですね。でも、そこで夢を見つけることはできませんでした。
本当に建築が好きな人は、大きなビルを建てて「これ、自分が作ったんだぜ」って胸を張れると思うんです。だけど、私にはどうしてもそう思えなかった。“これは私の夢じゃない。生きるために働いているだけなんだな”――そんな気持ちを、どこかでずっと抱えていたんです。
その時に、ライブ配信に出会って、昼間は仕事、夜はライブ配信という二足のわらじで活動していました。
でもコロナが来て、状況が一気に変わったんです。現場の仕事にも行けなくなって、やらなきゃいけない内容も変わって。配信も思うように伸びない――そんなもどかしい日々が続きました。
仕事を続けるなら、また新しいことを覚えなきゃいけない。でも、配信にも集中したい。どちらも中途半端になっている自分に気づいて、「このままじゃダメだな」と思ったんです。
それで、当時住んでいた埼玉から東京に引っ越して、仕事も辞めて、ライバー一本に絞ることを決めました。
配信だけじゃなくて、ライブハウスでのステージだったり、楽曲制作やレコーディングだったり――東京に行く機会がすごく増えてきて。だったら、交通費のことを考えても「もういっそ東京に住んだ方がいいんじゃないか」って思ったんです。
“失敗しても、また働けばいい”って。挑戦しないまま終わるより、思いきって飛び込んだ方が後悔はないだろうって。「これが最後のチャンスかもしれない」っていう気持ちで、ライバー一本で生きていく決心をしました。
Q12. ライブ配信(17LIVE)にかける想い、原動力を伺いたいです。
大人になってから、“夢を持つ”ってなかなか難しいじゃないですか。
キラキラしたものを追いかけるのは、もう自分には関係ないのかなって思っていた時期もあって。でも、それを「自分も追いかけていいんだ」って思わせてくれたのが、17LIVEだったんです。
この場所には、私だけじゃなくて、リスナーさんも、ライバーさんも、一人ひとりが輝ける“きっかけ”が眠っていると思っています。
Q13.今後の⽬標や最終的な夢を教えてください。
17LIVEのイベントって、いつ何が来るか分からないんです。 だからこそ、常に備えていたいという気持ちはずっとあって。今、明確に「これがしたい!」という目標があるわけではないんですけど、なにか新しい挑戦をしてみたいという気持ちはあります。
それを見つけていくことが、今の自分の目標なのかもしれません。
もし、歌で生きていけていたら――とっくにそうしていたと思うんです。
同じ世界にいると、「あの人、やっぱりうまいな」って感じる瞬間がたくさんあって、自分は“歌一本では無理なんだ”っていうのに、気づいてしまったんですよね。
最近の自分のスタイルって、ちょっとお笑い寄りというか、そういう方向にもなっていて、私は“音楽だけで生きていく”とは思っていなくて。「ライバーとしての自分をどう活かしていけるのか」「この先の未来と、どうつなげていけるのか」今はそんなことを考えながら、模索しているところです。
Q14.応援してくれたファンやリスナーさんへメッセージをお願いします。
いつも温かい応援と見守り、本当にありがとうございます。
年間を通してライバーとして戦い続けることは、きっと皆さんに負担をかけてしまっているんじゃないかと感じています。
まだまだ先は長いですが、どうか2025年下半期もよろしくお願いいたします。
Q15.最後に配信枠のアピールポイントを含め、読者にメッセージをください!
私の配信には、ヅラを被ったり、そういったキャラクターも登場します。
それをみんなが面白がって見てくれているので、歌としてだけでなく、エンターテインメントとして楽しんでもらえているのかなと思っています。
17LIVEが気になった際はぜひ「mike」を観に来てください!
〈ライブタイムズ編集部〉