
お笑い界の寵児である粗品がまた新たな一歩を踏み出した。
7日に自身の『YouTube』で発表したのは、名物企画である「ツッコミマン」の番組化。すでに『X』でも告知をしていたが、フジテレビ系で5月23日午後9時から11時10分の放送枠として「ツッコミスター」が放送されることを明らかにした。
そもそも「ツッコミマン」とは粗品がツッコミにフォーカスしたライブをYouTubeで企画にしたもの。お笑い界のツッコミたちを集め、様々なお題にツッコませ粗品の独断で判定を下し、優勝者を決める。
YouTubeのコンテンツとしても異彩を放っていたが、それがテレビ番組として、ある種“賞レース化”するのは異例。テレビ番組として豪華なセットなどを組んでパワーアップされたのも、今の粗品にフジテレビが全ベットしている証左でもある。
もちろん、勝算も大きいはずだ。
粗品は自身の中で明確に「面白い」の軸を持ち、お笑い界を是正したいと公言してきた。それが『ytv漫才新人賞決定戦』や『THE W』での物議を呼ぶ審査の理由でもあった。仮に人々が彼の刺激的な発言に反発したとしても、これらの賞レースが話題となり『TVer』などで記録的な再生回数を記録したことは揺るぎない事実なのだ。「ツッコミスター」も当然話題になることは間違いない。
お笑い界全体にとっても土曜プレミアムという枠で、純度100%のお笑い番組が放送されることは大きな意味を持つ。粗品もYouTubeで言及してきたが、現在のお笑いは『水曜日のダウンタウン』などを代表とする一流のテレビマンが秀逸な企画を考え、それを芸人に当てはめるというのがメインストリームとなっている。
だが、「ツッコミマン」は超ストロングな企画だ。ボケというよりお題と表現するのが正しいもの、例えば数字や色にツッコミたちが頭をひねり、渾身のツッコミを繰り出す。芸人たちの真価のみで評価され、お笑いと芸人に愛がある粗品だからこそ生まれた企画だ。
出演者はママタルト檜原や真空ジェシカガク、エバース町田などのM-1グランプリ常連組に加え、王者たくろう赤木も参戦。さらには、「ツッコミマン」ではおなじみのゼロカランワキや、シモリュウ前田なども大舞台に出場する。
粗品にとって同期以下の芸人たちを集めた意味は大きく、基本的に一人で判定を下し優勝者を決めるのだから、もはや全権を握っているプレイングマネージャーとも言えるだろう。
すでに収録は終えており、粗品自身も「めちゃくちゃ満足しています。これがやりたかったんよ」と手応えを口にする。同時に「お笑いの先頭やな。見てつまらないなあと思ったら、自分お笑いのセンスないなあって反省してください」とも言い放った。
粗品が新たに生み出した“賞レース”は視聴者にどのように受け入れられるのか。毎年の恒例になるような番組となれば、粗品は笑いを定義する芸人としてまたひとつ歩みを進めることになるだろう。
〈ライブタイムズ編集部〉※本記事は筆者の分析・考察を含むコラムです。