
TikTok Shopを舞台に、女性2人組でライブコマースに挑むユニット「ちいひよ」。芳村と畠山——保険会社の同期として出会い、以来3つの会社をともに渡り歩いてきた2人は、現在コマースファクトリーに所属し、メンズアパレルを中心としたライブ配信で着実に成果を上げている。
ライブタイムズは、ライブコマーサーとして走り続ける2人に独占インタビューを実施。前編では、2人の出会いとキャリア、ライブコマースとの出会い、そして「自分たちの正解」を探し続けた苦闘の日々を聞いた。
「保険会社の同期で、それから3社ずっと一緒」——2人の出会いとキャリア
ーー まずは、これまでのキャリアと自己紹介をお願いします。
芳村:芳村日和と申します。新卒で一度保険会社に就職したのですが、大学時代に広告のインターンをやっていたこともあって、もう一度広告業界で働きたいと思い、ベンチャー企業に転職しました。そこでライブコマースと出会って、その後、今のコマースファクトリーにもう一度転職して今に至る、という感じです。
一緒にやっている畠山も、その保険会社で知り合った同期なんです。そこから全部、同じ会社に一緒に移ってきました。
ーー 保険会社、広告のベンチャー、コマースファクトリーと、3社とも一緒なんですか。
芳村:そうですね。私が最初に広告会社へ転職したとき、畠山が寂しくなっちゃって(笑)。保険の営業って1人でやることが多くて、メンタル的にも大変な仕事だったので、『一緒に広告やらない?』と誘ったんです。そうしたら『じゃあ行く』と来てくれました。
コマースファクトリーに移るときも、2人一緒です。前の会社で、すでに2人のコンビでライブコマースをやっていたので。
「在庫をどう売るか、から始まった」——ライブコマースとの出会い
ーー ライブコマースと出会ったのは、広告のベンチャー企業にいた頃だったんですね。きっかけを教えてください。
芳村:もともと、その会社で韓国のお洋服をサイトで販売しようという企画が動いていて、いろんなインフルエンサーさんを起用して売っていく流れだったんです。でも、なかなか難しくて。在庫を抱えていたので、『これをどう売っていこうか』となったときに、当時の社長がライブコマースに興味を持っていて、『ちょっとやってみないか』と。
私はもともとインフルエンサーさんの管理やSNS運用をやっていたんですが、『表に立ってやってみてよ』と声をかけてもらって、『じゃあやってみようかな』と始めたのがきっかけです。
ーー その頃、まだTikTok Shopはなかった時期ですよね。
芳村:そうなんです。当時はTikTok Shop自体がなくて、アカウントにサイトのリンクを貼って、そこへ誘導して商品を売っていました。プラットフォームはTikTokです。最初から、ライブコマースの“いちばん難しい入り口”をやっていたのかもしれません。

「社長に直談判しに行った」——コマースファクトリーへ
ーー そこから、現在のコマースファクトリーへ移ったのはどういう経緯だったのでしょう。
芳村:前の会社で、すでに2人でライブコマースをやっていて、『もっとステップアップしたい』と思っていたんです。そのタイミングで、コマースファクトリーがTikTok事業部を立ち上げると聞いて、『一緒にやらせてください』と社長に直談判しに行きました。それがきっかけで入社しました。
「言われた通りにやっても、人は見ない」——いちばんきつかった時期
ーー これまでで、いちばんきつかった時期やエピソードを、それぞれ教えてください。
芳村:何回かあるんですけど、いちばん最初ですね。韓国アパレルを売り始めた頃は、まだライブコマースがまったく普及していなくて。とにかく視聴者さんが来ない。しかも私たち女性2人でやっていると、どうしても男性の視聴者さんが集まってしまって、思うように販売できない。やりたいようにできないんです。
始めたばかりで、『そもそも本当に見られているのかな』という不安もあって。どうしたらいいか分からない、というのが正直きつかったですね。
畠山:私がきつかったのは、割と最近です。この会社に入って1年経たないくらいの頃に、社長から『そのままじゃ多分売れないよ、もっと変えないと』と言われて。それまで“やり方を変えなきゃいけない”なんてあまり考えたことがなかったんです。売るものも限られている中で、やり方も変えて、視聴者の層も変えた方がいいと言われたり。
同じ時期に、別の方からはまた違うことを言われたりもして。でも、自分たちがやりたいことともまた違う。言われた通りにやっても、人が見るわけでも、売り上げが上がるわけでもないんですよね。
結局、私と芳村の2人、それから(コマースファクトリーの)三角さんに相談しながら、3人で試行錯誤していました。正解がない中で、なんとか答えを見つけて、売り上げも上げなきゃいけない。あの時期がいちばん大変だったかなと思います。

「ネガティブな私と、ポジティブなチータン」——2人だからこその強さ
ーー 3社ずっと一緒というのは本当に珍しいと思います。2人だからこそ良いこと、逆にぶつかることはありますか。
畠山:芳村さんの方がしっかり者で、私はのんびり屋なんです(笑)。だから、『今週あと1週間しかない、どう動く』みたいに切り詰まった場面では、芳村さんが『じゃあこれやって、これやって』と引っ張ってくれる。私は『わかった』と。配信中に2人で焦ってピリッとすることはありますけど、本気でぶつかり合うようなことはないですね。
芳村:2人でやってていちばん良かったと思うのは、メンタル面なんです。私は結構、現実主義というか、ネガティブになっちゃうときがあって。『これもできてないし』『これ、うまくいくかな』と不安になるタイプなんですね。そういうとき、畠山——私はチータンって呼んでるんですけど——が『大丈夫だよ』とポジティブなパワーをくれる。一緒だから乗り越えていける。そこは本当に2人でやってて良かったと思うポイントです。
「ちいひよ」というユニット名は、2人の呼び名に由来する。性格の異なる2人が補い合うその関係性こそが、視聴者から愛される理由のひとつにもなっている。後編では、配信の現場で磨かれた“売る技術”と、ライブコマースという仕事への思いに迫る。



〈後編はこちら〉
ライブコマースユニット・ちいひよ|「まずは見た目。1日で100万円売れた」——2人が磨いた“売る技術”と、これから挑戦する人へ
ちいひよ プロフィール
TikTok Shopを中心に活動するライブコマースユニット。芳村・畠山の女性2人組による。韓国セレクトのメンズアパレルを起点に、女性目線で「男性に着てほしいコーデ」を提案するスタイルで支持を集め、現在はレディースアイテムから日用品まで幅広いジャンルを取り扱う。2026年6月には運用アカウントでの売上1000万円超を達成。株式会社コマースファクトリー所属。
TikTok
BLUE VALENTINE:https://www.tiktok.com/@chiihiyo._
まるばつさんかく:https://www.tiktok.com/@comachi_shopping
会社概要
社名:株式会社コマースファクトリー(Commerce Factory, Inc.)
設立:2021年5月
代表取締役:岡本 駿平
所在地:東京本社/鹿児島支社
事業内容:EC総合支援(楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・TikTok Shop・独自ドメインEC等)、TikTok Shop公認パートナー、クリエイティブ事業 ほか
公式サイト:https://comfactory.co.jp/
〈ライブタイムズ編集部〉